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涙の復活V、石川 「東京五輪もワンチャンス」
編集委員 吉良幸雄

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2019/7/17 6:30
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伝統の国内メジャー第2戦、第87回日本プロゴルフ選手権(鹿児島・いぶすきGC)から一夜明けた8日。スポーツ紙一面には、プレーオフを含め37ホールの激闘を制した石川遼(27)の3年ぶりツアー15勝目を伝える大きな活字が躍った。大会を主催する日本プロゴルフ協会(PGA)の倉本昌弘会長は、7日の表彰式後に「遼君が勝つと記事の扱い方が違うから」と話していた。期待通り、新聞・テレビでは男子ゴルフ界随一の人気者の復活Vが派手に報じられた。

日本プロゴルフ選手権で石川は3年ぶりツアー15勝目をあげた=共同

日本プロゴルフ選手権で石川は3年ぶりツアー15勝目をあげた=共同

「何かを持っている選手」と倉本会長。崖っぷちからはい上がった石川の勝利は「ミラクル」と表現しても大仰ではない。九州南部を襲った豪雨の影響で初日が中止になり、最終日は1日36ホールの長丁場で決勝ラウンドが行われたが、首位タイから出た第3ラウンドの4~6番の3ホールで5打落とした石川は、11、12番でも連続ボギーをたたき、通算5アンダーと首位に7打差をつけられた。この時点で逆転優勝を信じた人は少なかったはず。しかし、石川は苦境を打開、ショットを立て直して残り25ホール(黄重坤とのプレーオフ1ホールを含む)を1イーグル、9バーディー、1ボギーの10アンダーで回ってのけたのだ。

■土壇場で見せた底力

最終ラウンドの後半、優勝争いをリードしていた星野陸也が14番で1メートルを外し3パットのダブルボギーで11アンダーに後退。15番で14アンダーまで伸ばし一人抜け出した黄も、17番(パー3)でよもやの「池ポチャ」、ダブルボギーをたたくなど、ライバルの自滅にも助けられた感がある。とはいえ、16番で3メートルのバーディーを沈め、18番(508ヤード、パー5)で2オン、黄にプレッシャーをかけた石川の土壇場でのショット、パット力は見事だった。

プレーオフでイーグルパットを鮮やかに決めた=共同

プレーオフでイーグルパットを鮮やかに決めた=共同

プレーオフの18番では右に飛んだ第1打がカート道で跳ねて40~50ヤード前に跳ね、フェアウエーに。「この運を生かさなきゃ。勝負を決めないと」。集中力を高め残り200ヤードを5番アイアンでピン奥4メートルに落とし、一発で沈めた。鮮やかなイーグルで2015年日本シリーズに次ぐメジャー2勝目をつかみ派手なガッツポーズ。インタビューでは声を震わせ、目に涙をにじませて3年ぶりの勝利をかみしめた。

13年から5シーズン、主戦場とした米ツアーを撤退し、昨季から国内ツアーに腰を据えた。しかし、昨季は不振の原因となったドライバーショットの曲がり幅を抑え、安定させるのにきゅうきゅう。スイング改造に格闘の日々を過ごした。「フェアウエーが100ヤードくらいあってもOBを打ったり……。1年間、苦しい時もあった」。今年5月の中日クラウンズ2日目には、腰痛で自身初の棄権に追い込まれた。

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