福島・広野のADR和解 東電、90世帯の賠償増額

2019/7/12 18:27
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東京電力福島第1原子力発電所事故後、町が独自に全町避難の指示を出した福島県広野町の住民ら約110世帯が、東電に原発事故の慰謝料増額を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、うち90世帯と東電が一定の増額で和解した。住民側の代理人弁護士が12日、明らかにした。

和解金は1世帯当たり約2千~約720万円で、総額は約9千万円。病気療養のため遠方の病院に通う必要があった住民が高く算定されるなど個別事情を反映させた。

一方、早期に帰還するなどした17世帯には増額は認められず、手続きを打ち切った。

同町は国の避難指示区域には指定されなかった。町は独自の避難指示を2012年3月に解除。東電は住民1人当たり10万円の慰謝料支払いを12年8月分までで打ち切った。住民側はADRで東電に10万円の慰謝料を13年3月分まで支払うよう求めたが、一律での支払いは認められなかった。

住民側代理人の野村吉太郎弁護士は「東電が和解に応じないケースが相次ぐ中での成立は評価する」としたが、町独自の避難指示が解除された後の慰謝料は十分には認められなかったと語った。〔共同〕

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