2019年7月22日(月)

兼業違反で警視正ら21人処分 無許可で問題集執筆

社会
2019/7/12 11:40
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警察官の昇任試験の問題集を出版する企業の依頼で問題や解答を執筆し、現金を受け取っていたとして、警察庁は12日、同庁と11道府県警の警察官計21人を減給などの懲戒処分や訓戒、注意としたと発表した。兼業を禁じた国家公務員法などに抵触するとしている。

懲戒処分を受けたのは3人で、いずれも辞職した。大阪府警刑事部参事官の野田哲治警視正(58)は2015年6月以降、東京都内の出版社から13回にわたり計約880万円を受け取ったとして減給10分の1(3カ月)の懲戒処分を受けた。警視正になる前を含めると、受領額は10年1月から18年8月にかけ、約100回で計約2千万円に上るという。

宮城県警から東北管区警察学校に出向中の斉木弘悦警視正(56)も同社から3回にわたり計約120万円を受け取ったとして戒告となった。熊本県警の男性警視(56)も計約200万円を受け取ったとして戒告となった。

懲戒処分となった3人以外に、兵庫県警や神奈川県警、愛知県警など、9道府県警の3人が訓戒、15人が注意を受けた。

問題は1月8日に報道で発覚した。報道では出版社「EDU-COM(エデュコム)」(東京)の依頼で、警察庁と17道府県警の警察官が問題などを執筆し、同社の内部資料によると、10年からの7年間で467人に計1億円以上が支払われたとしている。

警察庁は全員を対象に調査を実施した。対象者の多くで執筆と現金の受領が確認されたが、継続的に執筆料を受け取るなど悪質なケースを処分対象とした。

同庁によると、警視正は国家公務員にあたり、国家公務員法では適正な手続きを経ない兼業を行うことを禁じている。処分を受けた警察官は出版社の依頼を受け、継続的に執筆を行っていたにもかかわらず、兼業の許可を申請していなかった。報酬の税務申告もしていなかったという。

国家公務員倫理法は、業者から得た報酬は「贈与等報告書」の提出を義務付けているが、警察官らは提出を怠っていた。

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