かんぽ生命、時価総額が一時1兆円割れ 不適切販売で

12日の東京株式市場でかんぽ生命保険の株式時価総額が一時、1兆円を下回った。2015年11月の上場以来、1兆円を割り込むのは初めて。同社の保険を巡っては、新旧契約が重複して保険料を二重に徴収していた事例など9万件を超える契約で顧客に不利益を与えた可能性が発覚した。これに伴い、今後の契約獲得が厳しくなるなど業績悪化の懸念が高まった。
かんぽ生命株は12日午前に一時前日比25円安の1770円まで下落し、取引時間中の上場来安値を更新した。同社株は11日まで3日続落しており、不適切販売を嫌気した投資家からの売りが続いている。
かんぽ生命は不適切販売について第三者委員会を設けて実態解明を進める方針だ。販売時の法令違反などが明らかになれば金融庁から行政処分を受ける可能性もある。
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