2019年7月22日(月)

夢野久作の未発表書簡発見 編集者宛ての2通、仙台

社会
2019/7/12 10:06
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「ドグラ・マグラ」など怪奇的、幻想的な小説で知られ、昭和初期に活躍した作家、夢野久作(福岡市出身)の未発表書簡2通が仙台文学館(仙台市)で見つかった。いずれも宮城県出身の作家・編集者、佐左木俊郎に宛てて、創作の喜びなどをつづっており、関係者は「夢野の謙虚な人柄や創作意欲が伝わる」と話している。

 仙台文学館で見つかった夢野久作が編集者の佐左木俊郎に宛てた未発表書簡=共同

1通目は1932年3月23日付の便箋2枚。後に「ドグラ・マグラ」となる長編のタイトルを「脳髄は物を考える所には非(あら)ず」としたい旨を伝えている。2通目は同4月12日消印の13枚。書簡の中で夢野は「まだ一つも自分の作品に就(つい)て自信が出ません」と不安を吐露する一方、「自分の投稿が没にならずに活字となって現はれるのが何より楽しみ」と率直な喜びを記している。

夢野久作全集の編集に携わる立教大の川崎賢子特任教授は「ドグラ・マグラの推敲(すいこう)過程が浮かび上がる貴重な資料」と指摘。同文学館の赤間亜生副館長は「丁寧につづられた人間味あふれる書簡だ」と話した。

書簡は、札幌市に住む佐左木の息子から同文学館に預けられた遺品241点の中にあった。昨年、仙台市の出版社の土方正志社長らが佐左木の作品集を刊行するため、同館の資料を調べる中で発見したという。〔共同〕

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