米財政赤字、6月までの9カ月で23%増
【ワシントン=長沼亜紀】米財務省が11日発表した財政収支によると、2019会計年度(18年10月から19年9月)の6月までの9カ月の赤字額は累計で約7471億ドル(約81兆300億円)となり、前年度の同時期の赤字額と比べ23%増加した。歳入・歳出いずれも伸びたが、歳出がより大きく拡大し、赤字が膨らんだ。
歳入は約2兆6089億ドルで3%増えた。雇用や賃金の増加で個人所得税収入が増えたほか、トランプ政権が中国などからの輸入品に課した制裁関税収入も増えた。
一方、歳出は約3兆3560億ドルで7%増えた。国防支出や債務利払いが増えた。
6月単月では、財政収支は約85億ドルの赤字で、赤字額は前年同月比89%減った。歳入が約3340億ドルで6%増えたほか、歳出が約3424億ドルで12%減った。ただし、暦の関係による社会保障関連の支払いのずれを調整すると、赤字額は約550億ドルとなり、前年同月比で85%増加した。