絵本に込めた銃なき世界 服部さん遺族が出版

2019/7/11 18:49
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講演後、銃根絶の願いを込め自費出版した絵本を手にする服部剛丈さんの母、美恵子さん(左)と父の政一さん(6月22日午後、名古屋市の名古屋市立大)=共同

講演後、銃根絶の願いを込め自費出版した絵本を手にする服部剛丈さんの母、美恵子さん(左)と父の政一さん(6月22日午後、名古屋市の名古屋市立大)=共同

1992年に留学先の米ルイジアナ州で射殺された愛知県立旭丘高2年の服部剛丈さん(当時16)の遺族が銃根絶の願いを込めた絵本を自費出版した。母、美恵子さん(71)は「私自身が息子に励まされているように、銃乱射事件の犠牲者が遺族を励ます物語をつくりたかった」と話している。

 服部剛丈さんの母美恵子さんが銃根絶の願いを込め自費出版した絵本「アリッサとヨシ」=共同

服部剛丈さんの母美恵子さんが銃根絶の願いを込め自費出版した絵本「アリッサとヨシ」=共同

1月に自費出版した絵本のタイトルは「アリッサとヨシ」。昨年2月に米フロリダ州の高校で、17人が犠牲になった銃乱射事件で死亡したアリッサ・アルハデフさん(同14)が天国で服部さん(ヨシ)と出会い、生き残ったアリッサさんの友人が銃規制を求め行動を始めたことを知るという内容だ。

物語にも登場するアリッサさんの友人エンゲルバート美愛さん(16)はフロリダの事件後、銃規制運動を始めた。何か作品を残したいと考えていた美恵子さんは、美愛さんが来日中の昨年6~7月に交流し、「物が言えなくなった友人の声になって活動をしたい」と訴える姿に背中を押されたという。

挿絵は人権教育に力を入れる同県あま市の市立甚目寺中の生徒が描いた。自らの死を知り悲しむアリッサにヨシが手を差し伸べる場面を担当した3年生の日比野愛さん(14)は「悲しい時、誰かに優しくされると安心すると思い描いた」と話す。

米国の人にも読んでほしいと、文章は日本語と英語を併記した。挿絵の配置や文字の段組みは父、政一さん(72)が担当した。今年2月には、アリッサさんの母ロリさんやフロリダの高校に寄贈。ロリさんからは「書いてくれて光栄で感謝しています。国や学校の変革にともに協力しましょう」とのメッセージが届いた。

美恵子さんは「銃がなくなればという思いと、人は亡くなっても周りの人の中に生き続けるんだというメッセージを伝えたい」と思いを込めた。1冊600円、注文は「YOSHIの会」。メールアドレスはyoshi-c@wmail.plala.or.jp〔共同〕

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