2019年8月22日(木)

テリー・リード大阪公演 年齢重ね説得力十分(音楽評)

関西タイムライン
コラム(地域)
2019/7/12 7:00
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イギリス人シンガーソングライター、テリー・リードが42年ぶりに来日。去る6月27日、大阪・梅田のビルボードライブ大阪に出演した。

42年ぶりに来日した=宇山 ケンジュ撮影

42年ぶりに来日した=宇山 ケンジュ撮影

テリーを語る時に必ず出るエピソードが、若い頃にレッド・ツェッペリンやディープ・パープルからボーカリストとしての誘いを断ったこと。当時のニックネームがSUPERLUNGS(大きな肺)だったことから、パワフルな声量の持ち主だったようだ。しかし断ったことで"スターになりそこねた不運な男"と言われたが、彼がやりたかった音楽は激しいハードロックではなく、アメリカ南部あたりのゆったりとしたソウルフルなロックなのは、その後の彼のソロアルバムを聴けば納得できる。

バックメンバー3人と登場したテリー。オープニング曲は、グラハム・ナッシュがプロデュースした1976年のアルバム「シード・オブ・メモリー」収録の「ザ・フレイム」。さすがにかつてのSUPERLUNGSは影を潜めたが、年齢を重ねて愁いを帯びた渋いボーカルは、説得力十分だった。

1曲ごとにギターを替え、楽曲の説明や思い出話をはさんでリラックスした雰囲気でステージは進行。過去のアルバムでもカバー曲(ボブ・ディラン、ドノヴァンなど)を取り上げているが、今回のライブでも「思わせぶり」「初恋の並木道」といったオールディーズをカバーしていた。

とりわけ興味深かったのがキンクスの「ウォータールー・サンセット」のカバー。のどかな雰囲気の原曲をハードロック風にアレンジしたあたりに、69歳になった今も現役としてのプライドを失わず、リビング・レジェンドと言われるゆえんを理解できた。

(音楽評論家 石井 誠)

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