中国5県で人口減 島根の外国人増加率は全国1位
総務省が10日発表した住民基本台帳に基づく2019年1月1日時点の人口動態調査によると、外国人住民を含む中国5県の人口は738万5611人と前年に比べ0.57%減った。18年の減少率に比べると0.07ポイント拡大した。5県いずれも人口が減少した。外国人の人口増加率は、島根が15.42%増と都道府県別で全国1位だった。

県別で最も減少率が大きかったのは山口で、0.94%減と前年から0.06ポイント減少幅が拡大した。鳥取は0.84%減、島根は0.74%減、岡山は0.46%減、広島は0.36%減。島根は前年と比べ横ばいだったが、3県はいずれも前年より減少幅は広がった。
島根県で外国人が増えている背景には、出雲市などの外国人の定住政策がある。県内に住む外国人のうち半数以上の約4600人が同市に居住。ブラジル人が7割以上を占め、3年半で約2倍になった。出雲村田製作所などの大手メーカーが集積し、ブラジル人の雇用に前向きなことが人口増を後押しする。
人口に占める年少人口(0歳~14歳)の比率が5県で最も高かったのは広島(12.99%)で、全国9位だった。岡山は12.86%で同10位。一方、生産年齢人口(15歳~64歳)の比率では島根が54.19%で全国で最も低かった。
市町村別の人口では、広島県府中町が5万2224人と、町村の中で全国1位だった。