4社ビール系販売、1~6月は微減 「第三」の動向で明暗

2019/7/10 15:19
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ビール大手4社の1~6月のビール系飲料の販売量が10日、出そろった。プライベートブランド(PB)を含む市場全体の規模は前年同期比で1%程度の微減となったもようだ。各社が新商品を出した第三のビールは5%増えたが、ビールや発泡酒が落ち込んだ。10月の消費増税を控え、引き続き割安な第三の売れ行きが各社のシェア争いを左右しそうだ。

キリンビールの「本麒麟」

8日のキリンビールとサントリービールに続き、10日にアサヒビールとサッポロビールが販売量を公表した。

アサヒのビール系は3%減だった。ビールが5%減、発泡酒が7%減だった。主力の「スーパードライ」は飲食店向けの派生商品の展開で3.5%減にとどめた。第三は1月発売の「極上〈キレ味〉」が寄与して2%増だったが、全体の減少を補えなかった。

サッポロはビール系が4%減った。ビールは3%増で、上半期として4社で唯一プラスとなった。主力の「黒ラベル」の販促を強化しており、家庭向けが伸びた。ただ第三では苦戦。4月に新商品「本格辛口」を発売したが「麦とホップ」が落ち込んだ。

キリンとサントリーはビール系がいずれも2%増だった。キリンはビールが7%減となったが、第三が16%増と大幅に伸びた。昨年3月発売の「本麒麟」が引き続き好調。サントリーはビールが微減。主力の「ザ・プレミアム・モルツ」は上半期の販売として過去最高となった。第三も「金麦」が好調で3%増えた。

主力のビールで各社の苦戦が目立つ中、第三の売れ行きが全体の販売動向を左右している。10月の消費増税で酒類は軽減税率の対象とならないため、割安な第三の重要性はさらに高まりそうだ。

一方、6月単月では4社の第三の販売が約1年ぶりに前年同月を下回った。出荷日が1日少なく、天候不順も影響したもよう。今春に相次いだ各社の新商品ラッシュの盛り上がりが一段落したほか、昨夏にキリンビールが大手流通から受託したPB分の販売上乗せ効果も一巡した。

これまで好調だった第三が伸び悩めば、市場全体の縮小に拍車がかかる。缶チューハイやハイボールなど消費者の嗜好が多様化する中、夏場に向けビール系の需要を喚起するための戦略が試される。

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