2019年8月24日(土)

JR東海、新幹線N700Sのバッテリー自走公開

2019/7/10 15:29
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JR東海は10日、開発中の新幹線新型車両「N700S」の自力走行試験を報道陣に公開した。高速鉄道として世界初というバッテリー使用の自走システムで、長時間の停電にも対応できる。南海トラフ地震などの懸念がある東海道新幹線で、非常時の安全確保につなげる。

静岡県三島市の車両所構内で試験をした。通常走行時は架線からパンタグラフを通じて車両へ電力を供給するが、試験では停電時を想定してパンタグラフを降下。16両編成のうち4両に内蔵したリチウムイオン電池から電力を供給し、最高時速30キロメートルで自走した。電池は通常時に架線からの電力で充電する。

架線と車両をつなぐパンタグラフを降ろして自力走行するN700S(静岡県三島市)

架線と車両をつなぐパンタグラフを降ろして自力走行するN700S(静岡県三島市)

停電時に列車がトンネル内や橋梁上といった危険な場所に停止した際、緊急避難するため自走システムを使う。「缶詰め」状態になった場合でも、トイレを利用できる。車両整備作業などへの活用も検討する。

新幹線鉄道事業本部車両部の田中英允担当部長は「N700Sでは自走システムを標準装備し、非常時対応能力を向上させていく」と話した。同システムは東芝インフラシステムズなどと共同で開発した。床下にある主変換装置や主変圧器などの小型・軽量化、配置の最適化を進めたことで搭載できるようにした。

N700Sは今後、通算60万キロを走行して耐久性を確認する長期耐久試験などを経て、2020年7月のデビューを予定する。また、今年6月には試験走行で最高時速360キロメートルに到達した。速度向上や非常時対応能力の高さを発信し、海外への売り込みも加速させる。

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