2019年8月23日(金)

函館駅前に商業機能回帰 7月中にも再開発準備組合

2019/7/10 18:00
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北海道函館市のJR函館駅周辺に、商業機能が回帰しつつある。2019年1月末で閉店した百貨店「棒二森屋」跡で再開発が動き出した。同地区ではほかに、大和ハウス工業が12月に、マックスバリュ北海道が9月にそれぞれ商業施設の開業を予定する。函館駅周辺はホテル新設も相次いでおり、道南の玄関口としてにぎわいを増すことが期待される。

大和ハウスは函館駅隣で、ホテルを核とした複合施設(右奥)を建設中

大和ハウスは函館駅隣で、ホテルを核とした複合施設(右奥)を建設中

函館駅と交差点を挟んで向かい側にあった棒二森屋が閉店して約半年。旧別館は「函館駅前ビル」に改称し、ベーカリーや書店などが営業している。同ビルを含む跡地全体について、地元関係者やアドバイザーのイオングループ、西松建設などでつくる函館駅前東地区まちづくり協議会は4月、再開発で合意した。

関係者によると、7月中にも再開発準備組合が発足する見通しだ。後継施設については、ホテルやマンション、小売・飲食店を含めて検討する。函館駅前ビルは補修などを行いつつ、営業を続ける。

函館駅の北隣では、大和ハウスが12月7日の開業を目指して、複合施設「ハコビバ」の工事が進む。敷地は約9887平方メートルの広さがある。11階建ての温泉付きホテル「ラ・ジェント・ステイ函館駅前」、カフェ棟、交流広場と、「函館駅前横丁」を設ける。「横丁」は19区画あり、飲食店のほか土産物店や貸衣装店、コンビニエンスストア、スポーツジムなどが入る。

函館駅と国道5号を挟んだ東側では「マックスバリュ若松店」(仮称)が9月下旬オープンを予定している。マックスバリュ北海道の担当者は「駅近くだから出店を決めたわけではないが、訪日外国人を含む宿泊客が多い立地を考え、地場産品やイートインコーナーを充実させる」と説明する。

■ホテル新設が呼び水 五稜郭地区と競争

JR北海道函館支社によると、函館駅の利用客数は2018年度で約109万人だった。北海道新幹線が新函館北斗駅(北海道北斗市)まで乗り入れた翌年度の16年度(約123万人)よりは減ったが、外国人観光客を含めて道南を訪れる旅行者の多くが立ち寄るターミナルとなっている。

こうした需要を見込んで、函館駅周辺ではホテルの新設ラッシュが続く。ハコビバのほかにも「ホテルWBF函館 海神の湯」「ユニゾインエクスプレス函館駅前」「JRイン函館」などが建設中だ。今春開業したホテルのセンチュリーマリーナ函館の担当者は、函館駅周辺の再開発について「函館朝市以外にも、宿泊客が食事や買い物を楽しめる店が増えるのは歓迎したい」と期待する。

駅近くの若松埠頭にクルーズ客船が接岸できるようになったことも追い風だ。

函館の中心市街地では、百貨店の丸井今井函館店や無印良品などがある五稜郭公園南側がもう一つの核となっている。五稜郭地区や郊外大型店と競争しながら、函館駅前が商業地区として復活するには、旅行者だけでなく地元消費者を取り込めるかがカギとなる。(伊藤政光)

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