印IT最大手TCS、純利益8%増 IoTなど好調
【ムンバイ=早川麗】インドIT(情報技術)サービス最大手のタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)が9日発表した2019年4~6月期連結決算は、純利益が前年同期比8%増の11億6800万ドル(約1270億円)だった。ヘルスケア関連をはじめ幅広い業界からの受注が伸びた。あらゆるモノがネットにつながる「IoT」など新分野が好調だった。

売上高は9%増の54億8500万ドルだった。業界別に受注を見ると、生命科学・ヘルスケアが18%増、金融関連が9%増、小売り・日用品とメディア関連がそれぞれ8%増と多様な業界からの受注を伸ばした。地域別では売上高の半分を占める北米が8%増、英国とインドが各16%増と大きく伸びた。
TCSのラジェシュ・ゴピナサン社長は「企業のIT投資は(コスト削減のためから)成長に必要な戦略的な投資に変わってきている」と述べ、企業がデジタル時代に対応するための投資が追い風となっているとの認識を示した。IoTやクラウドサービス、情報セキュリティーなど同社が「デジタル」と呼ぶ新分野は42%増収となり、全体をけん引した。