2019年7月22日(月)

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ラグビー日本代表・中村亮、頭脳プレーで急成長

ラグビーW杯
2019/7/9 23:19
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CTB中村亮の聡明さは欠かせない力になりそうだ

CTB中村亮の聡明さは欠かせない力になりそうだ

ラグビー日本代表でこの1年、急速に存在感を増しているのがCTB中村亮土(28、サントリー)だ。かつてはパワーが売りだったが、2015年ワールドカップ(W杯)のメンバー落ちをバネに頭脳もより生かせるようになった。今秋のW杯日本大会へ向けた貴重な戦力になっている。

前回のW杯。代表入りを逃した当時の中村亮は、初戦の南アフリカ戦をテレビで見ていた。心身を鍛え上げた仲間が巨象を倒す姿に、感じるものがあった。「今の自分のレベルではこの場で戦えないと初めてふに落ちたというか。自分にフォーカスして納得できた。今までにない感覚だった」

未熟さを知り、取り組んだのが「ラグビーナレッジ(理解力)」の鍛錬だった。「タックルや接点だけにこだわってきたけど、その前が大事だと気付いて極めようとしてきた」。得意の身体能力を生かす直前の動きをビデオで分析し、実戦で試してはまた分析する。「(次のプレーの)予測が2つくらいしかできなかった場面で3つ4つできるようになった。理解力は今、僕の強み」と誇れるまでになった。

守備の時には「相手と自分たちの人数や選手の特長を見て、やってくることを予測する。自分だけがちょっと後ろに下がったり、隣の味方との広さを調整したり、駆け引きをする」。相手が内に切れ込んできそうなら、先に寄っておく。逆にわざとスペースを空け、おびき寄せることもある。予測力で防御ラインの網目をより緊密にしている。

もとよりの武器、頑健な体もその知性がもたらしたものだ。鹿児島実業高1年の時、太ももの周囲は既に競輪選手並みの60センチ。しかし、俊才ぞろいの帝京大に入ると自信は粉々になった。「学年で1番下手。上級生とは天と地の差があった」

追いつくため、5時間の個人練習を日課にした。筋トレも通常の週に2度を5度へ。3年間で筋肉を15キロ増量。今とほぼ同じ体をつくった。太ももは67センチ。パワーは代表のバックスでも屈指だ。

現代表でも当初は選外だったが「一歩ずつはい上がる精神でやってきた」。けが人が出たこともあって、先発をつかんだ昨秋のイングランド遠征。8万人の観衆の前でスクラムからパスを受けると縦に勝負。体の強さを生かしてトライを挙げた。防御でも持ち味を発揮。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチも成長を褒める存在となった。

初の開催国として臨む日本には未知の重圧が待つ。その聡明(そうめい)さは欠かせない力になりそうだ。(谷口誠)

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