/

米アカデミー会員に押井・大友両監督 女性比率5割に

米アカデミー賞を運営する映画芸術科学アカデミーは、新規会員に「攻殻機動隊」の押井守監督や「AKIRA」の大友克洋監督らアニメ製作関係者4人を含む日本人10人を招待した。

去年は「君の名は。」の新海誠監督、「この世界の片隅に」の片渕須直監督、「未来のミライ」の細田守監督と3人のアニメーション監督が推薦された。この傾向について米国在住の映画評論家、町山智浩氏は、2017年にアニメ部門の候補作の選び方が変わったことが影響しているとみる。「アニメのプロだけが投票する方式から、アカデミー会員全員で候補作を選ぶ方式になった。これにより映画全体に占めるアニメの地位が上がったが、目の肥えたプロ以外の会員の判断が入ることで選出作品の質が下がってしまった面もある。アカデミー側はこの問題を解消するためテコ入れを図ろうとしており、日本人アニメーターの選出はその一環だと考えられる」

米人気歌手レディー・ガガの招待も話題を呼んでいるが、女性比率の上昇も今年の目立った特徴だ。19年に推薦された842人のうち女性は50%。また有色人種の割合は29%と、性別や人種のアンバランスを是正しようとする意図が見てとれる。

だが、それもポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)への配慮ばかりとはいえないようだ。「背景にあるのは実は視聴率の問題。授賞式の視聴率は近年下落傾向にあり、放映権も売れなくなっている。視聴者の人種構成比と賞を審査する側の人種構成比が合っていない」(町山氏)

ここ数年、セクハラ問題で大揺れに揺れてきた米映画界。映画芸術科学アカデミーは「多様性を担保する」と表明しているが、白人男性偏重との批判はなお根強い。世論と商業性を両にらみの「多様化」はどこまで進むか。

(前田龍一)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン