2019年8月26日(月)

6月工作機械受注38%減 1千億円割れは32カ月ぶり

2019/7/9 16:05
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国内の工作機械メーカーの受注に米中貿易摩擦の影響が影を落としている。日本工作機械工業会が9日発表した6月の工作機械受注額(速報値)は前年同月比38.0%減の988億円と、好不況の目安とされる1千億円を、2016年10月以来32カ月ぶりに下回った。マイナス幅も5月の27.3%減から広がった。

受注額の減少が続いている(国内大手の工場)

工作機械の受注については、昨年実績が好調だった反動減もありマイナス基調が続いていた。ただ、各社とも直近まで実需を底堅くみており、下期に向けて投資回復を期待する見方が強かった。

ここにきて米中貿易摩擦の長期化による需要低迷を嫌って、中国向けが足を引っ張っている。外需(輸出額)は36.4%減の612億円、9カ月連続のマイナスだった。

大型工作機械に強い東芝機械は、外需で中米向けの航空関連の案件で前年に大型受注があった反動減があった。一方、精密加工機で「中国向けの需要の落ち込みがあった」(同社)として、先行きへの不透明感が受注減に響いている。

OKKの全体の受注額は、56.2%減の13億円で「中国は貿易摩擦が響き、全体的に引き合いが低調だった」としている。スマートフォン向けなどで絶好調だった2017年~18年の反動減だけではなく、構造的な不況に突入した懸念も指摘される。

1000億円の受注は「利益を担保できる水準」(日工会の飯村幸生会長)としてきただけに、今後は各社の動きが注視される。ある工作機械メーカーは顧客からの受注が決まりにくい状況になっているという。「下期に向けて回復するとは見込んでいるが、二番底の懸念もある」(幹部)と警戒する声も出始めた。

自動車関連向けに強いジェイテクトグループの全体の受注額は21.6%増の46億円。「北米・中国・インドなど主要地域が比較的好調に推移した」としている。各社が扱う製品、重点エリアで温度差がみられ、通商問題による余波がどれだけ広がるかを様子見するムードがある。(西岡杏)

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