ギリシャ新首相が組閣、財務相にエコノミスト
【イスタンブール=木寺もも子】8日に就任したギリシャのミツォタキス首相は同日、閣僚人事を発表した。経済再生のかじ取りを担う財務相にはエコノミスト出身で財務次官経験のあるスタイクウラス氏を起用した。外相には弁護士で、防衛相などの経験があるデンディアス氏を充てた。

ミツォタキス氏が率いる中道右派の新民主主義党(ND)は7日の総選挙で過半数を獲得し、チプラス前首相を退陣に追い込んだ。チプラス氏が当初の約束をたがえて受け入れた緊縮策への反発や、ミツォタキス氏が掲げる経済成長のビジョンが支持につながったとみられる。
ミツォタキス氏は法人税の減税や行政サービスの民営化などを掲げる。首相就任にあたり「人々の繁栄を、(頭脳流出で)ギリシャを離れた子供たちが戻ってくることを願う」と述べた。
金融市場での新政権への期待は高く、ギリシャの10年物国債利回りは8日、一時2.01%と過去最低を記録した。