ジャズ歌手Shihoがフライド・プライド解散後初のソロ

文化往来
2019/7/12 6:00
保存
共有
印刷
その他

ジャズボーカリストのShihoがアルバム「A Vocalist」を発表した。ギターの横田明紀男と組んでいたユニット「Fried Pride」(フライド・プライド)の活動で知られるが、2016年に解散してからソロとして作品を出すのは初めてだ。オリジナル曲のほか、ジャズのスタンダード曲やポップスをカバーした全11曲を収録。「待たせてしまった分、すごい作品を出したかった。完成した後、自分では(内容が)薄かったかなという思いもあったが、聴いた人たちが『濃すぎ』と言ってくれてうれしかった」と話す。

聴いた人たちが「(内容が)濃すぎ」と言ってくれてうれしかったと語るShiho

聴いた人たちが「(内容が)濃すぎ」と言ってくれてうれしかったと語るShiho

今作の特徴の一つが大胆なアレンジだ。Fried Prideの時代から、ビートルズや井上陽水らのおなじみの楽曲を原形をとどめないほど斬新に編曲して人々を驚かせてきた。その志向をソロでも受け継ぐ。ボサノヴァの「The Gift」は陽気なラテン調に、偉大なジャズ歌手のナット・キング・コールの「Hit That Jive,Jack」はゆったりとしたテンポの曲だが、今作では早口言葉のような歌唱で駆け抜けている。奇をてらったわけではなく「私が原曲に触発されてつかんだイマジネーションを突き詰めて表現した」と語る。福岡市で毎年9月に開かれているジャズ祭「中洲ジャズ」の公式ソング「Happy Song」などのオリジナル曲を加え、多彩な楽曲の詰まったアルバムに仕上げた。

個性の強い編曲に説得力を持たせているのが歌の力だ。力強さと湿り気を併せ持ち、情感を揺さぶる。「40歳前後はつらいことが多かった。傷ついたり、人生をつくり直したりする経験をしたことで、それぞれの歌の世界により深くリンクできるようになった。ボーカルの成熟した部分が今作で出せたのかもしれない」。東京や大阪、名古屋でのライブを予定している。

(諸岡良宣)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]