2019年8月26日(月)

亡き人思い、復興誓う 西日本豪雨1年で追悼式

西日本豪雨
2019/7/6 10:21 (2019/7/6 13:10更新)
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西日本豪雨から1年を迎え、追悼式で花を手向ける女性(6日、広島県坂町)=目良友樹撮影

西日本豪雨から1年を迎え、追悼式で花を手向ける女性(6日、広島県坂町)=目良友樹撮影

平成最悪の大雨被害となった西日本豪雨は最初の大雨特別警報が出てから6日で1年を迎えた。14府県で275人が亡くなり、甚大な被害を受けた広島、岡山両県の被災地では追悼式が開かれた。最愛の家族や友人を失った人々は祈りをささげ、災害の教訓を後世に伝える決意を新たにした。9千人以上が今なお避難生活を続けており、生活再建やインフラ復興の加速などが課題となる。

18人が犠牲になった広島県坂町は6日午前9時から追悼式を開いた。16人が亡くなった小屋浦地区の小学校で遺族ら約400人が参列し、黙とうをささげた。

両親を亡くした遺族代表の出下徹さん(45)は時折声を詰まらせながら、「家族を亡くした悲しみや無念さを決して忘れない。前向きに頑張ることが、亡くなった方への恩返しと思い生きていく」と語った。湯崎英彦県知事は「被災した人々が安心して生活できるようインフラ復旧などに全力で取り組む」と述べた。

岡山県では真備町地区がある倉敷市で午前10時から追悼式が始まった。 母親の庚恵(かなえ)さん(当時76)を亡くした遺族代表の斎藤謙介さん(51)は「母から命を守るためには、万が一の備えをする必要があると身をもって教えられた。その教えは孫子の代になっても生き続けていく」と力強く語った。

真備町は小田川の決壊で地区の4分の1が浸水し、多くの犠牲者が出た。「平成30年7月豪雨災害の碑」と記された石碑の除幕式も行われ、災害を後世に伝えていく役割を果たす。

西日本豪雨では河川の氾濫や土砂崩れが相次ぎ、被害は広範囲にわたった。浸水や土砂崩れによる直接死は広島県(109人)、岡山県(61人)、愛媛県(27人)。被災後のストレスなどによる災害関連死は3県で53人に上る。

総務省消防庁によると、全半壊した家屋は全国で約1万8千棟。広島、岡山、愛媛の3県の集計では6月末時点で仮設住宅や借り上げた民間住宅「みなし仮設」に約4千世帯が暮らし、9千人以上が避難生活を続ける。

各地のインフラにも甚大な被害が出た。浄水場なども土砂崩れで損壊し、全国で最大26万戸が一時断水。高速道路や各地の国道も通行止めになり、企業の物流や市民生活に広範な影響が及んだ。

JR西日本では岡山や広島の計14線279カ所で橋脚や線路が被害を受け、運休が相次いだ。復旧工事はおおむね完了。両県の山間部を結ぶJR芸備線の三次―狩留家駅間で運転見合わせが続いており、再開は10月下旬になる見通し。

西日本豪雨から1年を迎え、追悼式で黙とうする参列者(6日午前、岡山県倉敷市真備町地区)=小幡真帆撮影

西日本豪雨から1年を迎え、追悼式で黙とうする参列者(6日午前、岡山県倉敷市真備町地区)=小幡真帆撮影

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