2019年8月19日(月)

ナジブ前首相の義理の息子起訴 1MDB事件で

2019/7/5 16:07
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【シンガポール=中野貴司】マレーシア検察当局は5日、ナジブ前首相の義理の息子で映画プロデューサーのリザ・アジズ容疑者をマネーロンダリング(資金洗浄)の罪で起訴した。リザ被告は同国の政府系ファンド「1MDB」の不正資金流用事件の中心人物の一人で、検察は事件の全容解明を引き続き進める。

起訴されたリザ・アジズ被告(右)とレオナルド・ディカプリオ氏(中央)=AP

起訴状によると、リザ被告は2011年から12年にかけ、1MDBから流用された資金約2億4800万ドル(約268億円)を不正に受け取った。4日に逮捕されていたリザ被告は5日に出廷し、起訴内容を否認した。

リザ被告はナジブ氏の妻ロスマ氏と前夫の間に生まれた。米ハリウッドで映画プロデューサーとして活動し、レオナルド・ディカプリオ氏が主演した映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」の製作にも関わった。米投資銀行ゴールドマン・サックスが引き受けた1MDBの債券発行で生じた資金の一部がこの映画の製作に流用されたことが、米司法省の捜査で判明済みだ。マレーシア検察が指摘した約2億4800万ドルの資金も、この映画の製作などにあてられたとみられている。

リザ被告は、ナジブ氏が関わった不正な資金流用についても知る立場にあった可能性がある。不正流用の詳しい経緯が明るみに出るか否かが、今後の公判の焦点となる。

1MDBを巡る汚職事件では、総額45億ドル以上の資金が不正流用されたとみられている。マレーシアの政府系ファンドの資金がハリウッドの映画製作にまで不正流用されたことは、事件の国際的な広がりを示している。

マレーシアのマハティール政権は米司法省などとも連携し、関係者の責任追及を続けている。リザ被告とともに事件の核心を知る実業家のジョー・ロー氏は国外に逃亡したままだ。ナジブ氏はすでに資金洗浄など42の罪で起訴されており、公判が連日、開かれている。

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