「反トランプ」の下院議員、与党・共和から離党
【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領を公然と批判してきた与党・共和党のジャスティン・アマーシュ下院議員(ミシガン州3区選出)は4日、共和党を離党すると明らかにした。米紙ワシントン・ポストへの寄稿で「党派を重視する政治に幻滅した」と理由を説明した。アマーシュ氏は政権や共和党の意向に反し、ロシア疑惑をめぐりトランプ氏の弾劾を主張して政権や党幹部と関係が悪化していた。
トランプ氏は4日、ツイッターで「議会で最も愚かで不誠実な人物の一人が共和党を離れることになったのは党にとって良い知らせだ」と書き込んだ。2020年11月の下院選に触れて「彼は偉大なミシガン州で(党内の)指名を勝ち取れないと理解したのだろう。完全な負け犬だ!」と強調した。
アマーシュ氏は5月、16年の米大統領選にロシアが介入した疑惑の捜査をトランプ氏が妨害したと主張し、下院はトランプ氏を弾劾すべきだと訴えた。政権や共和党全国委員会は身内から弾劾論が噴出したことを重くとらえ、アマーシュ氏を強く批判していた。
ただ共和党支持者の間ではトランプ氏の人気が依然高く、アマーシュ氏に追随する動きが出るとの見方は少ない。