2019年8月21日(水)

米、5月の対中赤字2.3%拡大 関税前に駆け込み輸入

トランプ政権
貿易摩擦
2019/7/3 22:00
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【ワシントン=鳳山太成】米商務省が3日発表した5月の貿易統計(通関ベース、季節調整済み)によると、対中国のモノの貿易赤字は300億8600万ドル(約3兆2千億円)と前月に比べて2.3%拡大した。増加は2カ月連続。トランプ大統領が対中制裁の拡大を表明したことを受けて、追加関税を避けるための駆け込み輸入が増えた影響が出たとみられる。

米国は5月10日、中国製品に対する制裁関税「第3弾」を発動したが、関税前の駆け込みで中国からの輸入は増えた(米国のコンテナ港)=AP

対中輸入が5.2%増えた。米政権は5月10日に家具や家電など2千億ドル分の中国製品に対する制裁関税「第3弾」を従来の10%から25%に引き上げた。関税は一般的に輸入を抑える影響がある一方、同日より前に米国向けに輸出した中国製品は25%関税を免れるため駆け込み輸入が一部で発生したようだ。

また米政権は5月上旬、ほぼすべての中国製品に関税の対象を広げる「第4弾」も発動すると表明した。対象製品であるスマートフォンやパソコンなどIT(情報技術)機器や衣料品、玩具でも同様に関税を避けるための輸入が増えた。

トランプ氏は6月29日の米中首脳会談後に第4弾の発動を当面先送りすると表明した。多くの中国製品がコンテナ船で運ばれる西部カリフォルニア州の貿易担当エコノミストによると、製品を一時保管する倉庫が不足しており、駆け込み輸入が難しくなっている。今後は再び輸入減に転じる可能性がある。

対中輸出は15.3%増えた。中国は6月1日に報復関税を拡大した。米国の対中輸出品は農産品など比較的代替しやすい製品が多く、輸出も6月以降に再び減少傾向に戻るとの見方がある。

対日本の貿易赤字は7.9%減って60億ドルだった。国別では中国、メキシコに次ぐ3位で依然として高水準だ。米政権は4月から始めた日米貿易交渉で対日赤字の削減を目標に掲げており、引き続き農産品の市場開放などで圧力を強めそうだ。

対メキシコの貿易赤字は14.1%増の91億ドル。企業は中国からメキシコに調達先や出荷先を移す動きを進めており、輸出入をあわせた貿易量は19年に入って中国を上回る傾向にある。

米国の貿易赤字全体は5.8%増の750億ドルだった。サービスを含めた貿易赤字(国際収支ベース)は8.4%増の555億ドルだった。

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