2019年7月23日(火)

ラグビー

ラグビー山中、円熟味増す大器 W杯へ迷いなく

ラグビーW杯
2019/7/2 19:46
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今季はサンウルブズの一員として戦った山中(左)

今季はサンウルブズの一員として戦った山中(左)

10代の頃から規格外の大器として知られたラグビー日本代表の山中亮平(神戸製鋼)が、ようやく目指す場所に近づいている。初めて代表に呼ばれてから10年。活動停止処分という挫折を経て、9月開幕のワールドカップ(W杯)日本大会は手の届く場所にある。

長いキックにノールックパス。司令塔のSOとして華やかなプレーを連発してきた。代表の日本出身選手の中では最長身の188センチの体も併せ持つ。東海大仰星高(大阪)の在校時、イングランドのクラブからオファーが届いた。早大3年で代表入り。「高校、大学ではウエートトレーニングもそこまでしてなくて。ナチュラル(な体)でやっていた」。くめども尽きぬ才能だった。

転落は2011年。神戸製鋼に入社直後、使っていた育毛剤から禁止薬物が検出された。2年間の活動停止。同年のW杯出場は消え、練習も禁じられた。「ひたすらウエートだけをしていた」という孤独な日々で、97キロの今とほぼ同じ体格を手に入れたがW杯は遠い。前回大会の直前にメンバーから外れたとき、当時のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチは語った。「彼は日本で最も才能がある。後は一貫性だけ」

自覚はあった。「昔からそこが課題だと思っていた。いいときはいいけど悪いときは悪いスタイル」。どの監督にも将来を見込まれながらチームに定着できない。代表やスーパーラグビー(SR)に故障者の代役で呼ばれた回数は2桁に達しそうなほどで、ネット上では「ミスター追加招集」の異名がついた。「同じ立場の人がいたら僕もそう思う」と笑う。

光が差し込んだのは昨年だった。ニュージーランド代表の知恵袋だったウェイン・スミス氏が神戸製鋼の総監督に就任。最後方で攻守のキーマンとなるFBの持ち場を新たに山中に授けた。「SOだとゲームコントロールで迷いが出たけど、FBでやることをはっきりさせられた」

才能を曇らせていた、考えすぎがなくなり、安定感が生まれた。今年のSRでは7試合に出場。FBの仕事であるキックへの競り合いでも、一度もボールを落とさなかった。「意外にプレッシャーがない」。南半球最高峰のリーグに身を置き、そう思えるほどの進境を示している。

天職を見つけた31歳が初の大舞台に立つ望みは膨らむが、「W杯のイメージはまだ全然湧かない。先のことより今が大事なので」。現在の代表合宿に集中していると強調する。円熟味を増した大器に、グラウンドの内外でもう迷いはない。(谷口誠)

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