2019年9月15日(日)

四国6信金が減益 19年3月期、低金利響くも4信金は増益

2019/7/3 7:08
保存
共有
印刷
その他

四国4県の10信用金庫のうち6信金で2019年3月期の最終損益が前の期より悪化した。貸出金残高は9信金で前の期を上回ったものの、長引く低金利で貸し出しから得られる利ざやが縮小したためだ。支店の新改築や貸倒引当金の積み増し、不良債権処理を費用として計上した信金では収益の重荷となった。

徳島信用金庫(徳島市)は低金利の金融機関向け貸し出しなどを抑えたことで、貸出金残高が2%減少し945億円だった。四国10信金のうち唯一貸出金残高が減少した。東予信用金庫(愛媛県新居浜市)では貸出金残高が1.4%増加したものの、純利益は66%減少し1.3億円となった。

一時的な要因が減益につながったのは阿南信用金庫(徳島県阿南市)だ。18年3月期に運用資産入れ替えに伴う売却益を3.4億円計上、その反動を受け経常収益は、19年3月期に13.6%減の15億円となった。貸出金残高が増加し資金運用利回りも改善したものの、全体を押し下げた。

宇和島信用金庫(愛媛県宇和島市)は赤字に陥った。大口貸出先である魚類養殖の山木産業(愛媛県愛南町)が民事再生法の適用を申請、貸倒引当金を積み増し、不良債権処理もまとめて実施した。飼料高騰や西日本豪雨後の赤潮被害から売り上げが低迷していた。

増益を確保した信金では、貸出金利回りの低下を貸し出しのボリュームで補う動きなどがみられる。観音寺信用金庫(香川県観音寺市)はコンサルティング機能の強化などを進めたことにより、貸出金残高は9.2%増加して1348億円となった。愛媛信用金庫(松山市)も貸出金残高が1.2%増の3050億円となり、貸出金利息収入は1.6%増加した。事業再生支援に注力し、信用コストも減少した。

四国の中で特徴的な経営をしているのが高知信用金庫(高知市)だ。運用に特化した経営を進めており、貸出金残高が629億円なのに対し有価証券残高は5521億円に上る。経常利益129億円、純利益95億円と他信金を大きく上回る収益を誇る。自己資本比率は他の9信金が25%未満となるなか、43.6%と極めて高い水準にある。

人口減や高齢化が進むなか、四国の信用金庫は地域に寄り添う形での収益確保策が求められている。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。