パナソニック、卒FITで高値買い取り 最大16円

2019/7/2 19:14
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パナソニックは2日、家庭用の太陽光発電でつくった電力を1キロワット時あたり最大16円で買い取るサービスを11月に始めると発表した。買い取り価格は大手電力会社の約2倍と高い。パナソニックの蓄電池などを設置した家庭が対象となる。固定価格買い取り制度(FIT)の終了に伴い、買い取り競争が激しくなっている。

NTT西日本子会社のNTTスマイルエナジー(大阪市)と共同で「卒FIT」世帯向けに買い取りを始める。大手電力会社の一般的なプランの買い取り価格は7~9円が多く、パナソニックの最大16円は高い。NTTスマイルエナジーの川村暢取締役は「16円は私の知る限りで最高額」と話した。

パナソニックの蓄電池やエコキュート(省エネ型電気給湯器)、NTTスマイルエナジーの太陽光発電監視システムを新規に導入した家庭が対象となる。パナソニックは高額の買い取り価格を提示することで、蓄電池の普及を促す。

2日には容量の少ない蓄電池の新製品も発表した。既存の太陽光発電システムのある家庭がパワーコンディショナー(電力変換装置)をパナソニック製に買い替えると、台風などの自然災害補償が有償で15年つく制度も設けた。他社の太陽光パネルを設置している家庭も対象となり、買い替え需要を開拓する。

パナソニックがここまで力を入れるのは、FIT終了を迎える家庭が多いためだ。太陽光の卒FITは2019年だけで53万戸、23年までの累計では165万戸を見込んでいる。売電目的で蓄電池を設置してこなかった家庭も多いとみられる。蓄電池は災害発生時の電源にもなることを訴えてアピールする。21年度に蓄電システムの販売を4万台と、19年度見込みの2.7倍とする目標を掲げている。

卒FITは住宅メーカーも商機とみており、積水化学工業は同社の「セキスイハイム」の住宅に蓄電池を備えていれば12円で買い取る。パナソニックの最大16円という価格は1年限定で、変わる可能性がある。他社も高額での買い取り価格を提示するとみられるなか、いつまで優位性を保てるかが注目される。

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