鉄道運賃、消費増税で2%上げ 山手線初乗り136円に
JR北海道を除くJR旅客5社や大手私鉄各社は2日、消費税が8%から10%に引き上げられる10月1日以降の運賃改定を国土交通省に申請した。増税分の2%程度を運賃に反映させる。鉄道運賃の一斉引き上げは2014年4月の消費増税以来、5年半ぶりとなる。

JR各社のうち、東日本は前回の消費増税時に値上げ幅をICカードで1円単位、切符で10円単位にし、「二重価格」にした。今回も同様の措置を取る。前回は見送った東海、西日本などは今回も二重価格を採用しなかった。
JRなどはこれまでも消費税の導入や税率引き上げに合わせて運賃を改定してきた。国交省は今回、消費増税分の範囲内での引き上げを求めている。JR東日本の場合、値上げの割合を示す平均改定率は1.852%。東海や西日本などもほぼ同じ水準だ。
JR東日本では、山手線の初乗り運賃が現在はICカードで133円だが136円に引き上げる。切符は140円で据え置く。JR東海は初乗り運賃を140円から150円に上げる。初乗り運賃を引き上げるのは1987年の民営化以降、初めてだ。
東京地下鉄(東京メトロ)や東京急行電鉄など首都圏の大手私鉄9社や、関西の近畿日本鉄道や東海の名古屋鉄道なども運賃改定を申請した。首都圏の私鉄9社では切符購入の場合、初乗り運賃を全社で据え置いた。ICカードの利用では2~3円の値上げが多い。
JR北海道は5月に運賃の申請を済ませている。増税分に加えて赤字の補填の狙いもあり、平均改定率は11.1%を予定する。