イランのウラン貯蔵量超過、各国・国際機関が懸念

2019/7/2 4:11
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核技術について説明を受けるイランのロウハニ大統領(2018年4月、テヘラン)=イラン大統領府・AP

核技術について説明を受けるイランのロウハニ大統領(2018年4月、テヘラン)=イラン大統領府・AP

【ドバイ=木寺もも子】イランが1日、2015年の核合意で定めた低濃縮ウランの貯蔵量を超過したと明らかにしたことについて、国際社会から核合意の崩壊や緊張の高まりにつながることを懸念する声が相次いだ。イランと敵対するイスラエルのネタニヤフ首相は「イランの核武装を決して許さない」と非難し、欧州に対イラン制裁の発動を呼びかけた。

英国のハント外相は同日、「イランにこれ以上核合意から離れず、合意の順守に戻ることを求める」とツイッターに投稿した。「英国は核合意が有効であるように努力を続け、地域の緊張緩和のためにあらゆる外交的手段を用いる」とした。

ロイター通信によると、ドイツ政府筋は「イランに(貯蔵量を)元に戻すことを求める」としたうえで、他の核合意当事国と共に慎重に対応を協議する考えを示した。国連のグテレス事務総長は、イランの「行動はイラン国民の利益にならない」と指摘した。

英独仏中と並ぶ核合意当事国で、イランを支持するロシアのリャプコフ外務次官は「残念なことだが、過度に騒ぐべきではない」と述べた。事態は米国の圧力増に対する「自然な成り行き」として、イランの立場に理解を示した。AP通信が報じた。

一方、イランのザリフ外相はツイッターで「我々は核合意に違反していない」と反論した。米国による対イラン制裁再開への正当な対応だと主張した。イランの原油輸出が可能になるような対応を欧州などが取れば、合意義務の履行に戻ると訴えた。

だが、イランによる初めての意図的な合意義務違反は米国やイスラエルなどとの偶発的な衝突のリスクを高め、欧州にとってもイランを擁護するのを難しくしつつある。

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