2019年9月17日(火)

セブン・ファミマ、スマホ決済始まる 購買データ活用

2019/7/1 21:00
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セブン―イレブン・ジャパンはセブンペイを全店で利用できるようにした

セブン―イレブン・ジャパンはセブンペイを全店で利用できるようにした

セブン―イレブン・ジャパンとファミリーマートは1日、独自のスマートフォン決済サービスを始めた。購買データを活用し、消費者に合わせた割引券の発行などきめ細かな販売促進策をつくる狙いだ。費用をかけたキャンペーン合戦を受けて、先行するIT(情報技術)企業では競合との提携が始まっている。コンビニが合従連衡の台風の目になる可能性もある。

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両社のスマホ決済サービス「セブンペイ」「ファミペイ」が始まった1日、アクセスが集中し、どちらも登録が遅れるなどトラブルが発生した。コンビニエンスストア大手の決済サービス参戦に消費者の関心は高い。

セブン&アイ・ホールディングス(HD)はグループで使う「セブンペイ」をセブンイレブン全2万1千店に導入した。セブンイレブンの永松文彦社長は同日、クレジットカードや電子マネーも合わせたキャッシュレス決済の比率を現在の35%から「2021年度末に50%にする」と語った。

「ファミペイ」はバーコードを一度読み込めばポイントカードやクーポンの提示まで完了する。全1万6千店で使える。

ファミリーマートの決済アプリ「ファミペイ」(東京都港区)

ファミリーマートの決済アプリ「ファミペイ」(東京都港区)

どちらのサービスも、消費者がスマホアプリで利用登録した後、レジで現金チャージするなどして使う。支払いの際、アプリでバーコードを表示すれば、店員が読み取り、支払いが済む。

コンビニ自らスマホ決済を始める理由は販売強化のためだ。他社のスマホ決済サービスを使っていた消費者が自社に乗り換えれば、購買データの分析の精度が高まる。コンビニ各社は、個人の消費動向に合わせた特典の発行を一部で始めているが、データ量を増やせば販売促進の効果を高められるとみている。セブンは今後、クーポン付与などに年間約500億円を投じる計画だ。

コンビニではすでにLINEの「LINEペイ」、ソフトバンク・ヤフー「ペイペイ」などが使える。ただ、コンビニ各社はIT会社系のスマホ決済が店頭で利用されるたび、原則としてIT企業に一定の手数料を支払っている。

10月以降は消費税増税にあたり、政府による4千億円規模のポイント還元策が控える。コンビニ側からは「スマホ決済の利用が急増するのは確実。このままでは手数料が大きく膨らむ」と警戒の声が上がっていた。資金の外部流出を防ぐことも独自サービス開発の理由となっているようだ。

コンビニ関係者はキャンペーンに取引先の食品、日用品メーカーが味方になってくれるのではないかと期待している。コンビニは現在も販売奨励金を受け取っている。スマホ決済でも協力を求めていくとみられる。

コンビニの参入で、消費者にとって店頭での支払いの選択肢が増える。ただ、スマホ決済はアプリをたちあげて店員にみせるなどの手間がかかるとの声もあがっている。

乱立しているスマホ決済サービス市場ではLINEとメルカリが提携したほか、楽天は電子マネー分野でJR東日本との協業を打ち出した。今後、セブンとファミマに続いてローソンがどんなサービスを打ち出すのかが焦点になるとともに、消費者との生活の接点が多いコンビニを軸としたサービス連合が生まれる可能性がある。

(藤村広平、矢尾隆行)

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