2019年8月20日(火)

設備投資が景気下支え 短観、製造・非製造とも上方修正

2019/7/1 11:30
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日銀が1日発表した全国企業短期経済観測調査(短観)で企業の設備投資が景気を下支えしている構図が鮮明になった。2019年度の大企業の投資計画は製造業が18年度比で12.9%増で、非製造業も4.2%増を見込む。米中首脳会談では当面の対中制裁関税の引き上げ見送りで合意したものの、両国の協議の先行きはなお見通しにくく、堅調な設備投資に影を落とす可能性がある。

景況感を示す業況判断指数(DI)では弱気の製造業も成長分野への投資は拡大する。19年度の大企業の設備投資計画を巡り、製造業は7%増だった18年度の伸び率を上回る水準だ。6.2%増だった3月時点から上方修正し、1.6%減だった非製造業もプラスに転じた。

人手不足に対応した設備の自動化など企業の投資意欲が旺盛な現状を示した。もともと6月の短観では企業が前年度から先送りした投資を今年度計画に反映するため、上方修正されるケースが多い。

調査は6月29日の米中首脳会談を前に実施したため、貿易協議の再開で合意したことなどは織り込んでいない。米国は中国製品の3千億ドル(約32兆円)分を対象にした制裁関税「第4弾」の手続きを進めてきたが、首脳会談を踏まえて発動を先送りした。

世界経済の懸念材料である米中対立が深刻化すれば「関税引き上げに伴うIT関連の消費の落ち込みが日本の製造業を直撃し、打撃は計り知れない」(日銀幹部)との見方が強かった。

政府・日銀は19年後半にかけて内外の景気が持ち直すシナリオを描く。ただ、予測が難しい米中協議への警戒感は強く、投資が計画通りに実行されるかは予断を許さない。

中国経済の減速が強まれば慎重姿勢に転じる懸念は残る。20年の東京五輪・パラリンピックに向けたインフラ整備や老朽設備の更新など「五輪特需」の反動減も予想される。

大企業製造業の19年度の想定為替レートは3月の108円87銭から109円35銭へと円安方向に修正した。大企業製造業の19年度の純利益計画は1.1%減。利益が下振れすれば設備投資の先送り機運が出る懸念もあるが、18年度の3.2%減より下落幅は鈍化した。

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