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心の病で労災申請、18年度最多更新 厚労省発表

厚生労働省は30日までに、仕事が原因でうつ病などの精神疾患にかかり、2018年度に労災申請したのは1820件だったと発表した。

1983年度の統計開始以降最多で、6年連続の増加。精神疾患の労災認定は465件だった。うち自殺(未遂含む)が76件あり、いずれも前年度より減少。過重労働が原因の脳・心臓疾患による労災認定は238件で、15件減少した。うち、死亡(過労死)は82人だった。

全体の申請数は前年度から計125件増加。特に精神疾患で女性からの申請が99件増えた。4月に罰則付きの時間外労働(残業)の上限規制を含む働き方改革関連法が施行され、5月にはパワハラ防止を企業に義務付ける女性活躍・ハラスメント規制法が成立。担当者は「法律の動きに合わせ、精神疾患も労災だという認識が高まり、申請増加につながったのではないか」と話した。

精神疾患の労災認定原因をみると、「嫌がらせ、いじめ、暴行を受けた」と「仕事内容や量に大きな変化があった」がいずれも69件で最多。「セクハラを受けた」は33件で、全て女性からの訴えだった。

脳・心臓疾患の職種別認定件数では、トラックやタクシーの運転手など「自動車運転従事者」が最多の85件で、約35%を占めた。運転業務は、残業の上限規制の適用を5年間猶予されているが、過酷な労働環境に置かれていることが改めて浮かび上がった。

一定時間をあらかじめ働いたとみなす「裁量労働制」の適用者で労災認定されたのは6人。うち過労死・過労自殺者が4人いた。いずれもシステムエンジニアや弁護士など「専門業務型」で、企画や調査を担う「企画業務型」の過労死・過労自殺者はいなかった。〔共同〕

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