2019年7月18日(木)

路線価、新大阪が上昇 新線効果やキタ・ミナミ過熱で

関西
社会
2019/7/1 11:00
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1日発表された2019年分の路線価で、近畿は4年連続の上昇だった。特に目立つのがJR新大阪駅周辺。大阪府東部を南北に結ぶ新線「おおさか東線」が3月に全線開業したことなどで利便性が向上し、オフィスやホテルの需要が強まっている。昨年11月に25年国際博覧会(大阪・関西万博)の開催が決まった湾岸部も注目が集まる。

大阪国税局によると、新大阪駅に近い大阪市淀川区宮原3の路線価は、前年比38.9%上昇し150万円。18年分の同11.3%から急拡大した。大阪国税局の税務署別に最高路線価の上昇率を見ると、外国人観光客が増加している京都市東山区四条通(43.5%)に次ぐ高い伸びだった。

関西の不動産事情に詳しい谷沢総合鑑定所の真里谷和美さんは「ここ数年、キタやミナミの土地獲得競争が過熱しており、賃料に割安感がある新大阪の人気が高まっている」と指摘する。

おおさか東線の全線開業で奈良方面と結ぶ直通列車が運行したほか、31年春開業予定のなにわ筋線で関西国際空港までのアクセスが改善する。37年にはリニア中央新幹線が名古屋から新大阪まで延伸、46年には北陸新幹線が新大阪まで延伸する計画もある。

野村不動産は18年、新大阪駅に近い駐車場約1500平方メートルをオフィスビル開発用地として取得した。同社の大阪でのオフィス開発は約10年ぶりという。

ホテルチェーンのアパグループも18年、駅前約1500平方メートルの土地を取得。20年冬に15階建て656室のホテルをオープンする計画だ。担当者は「おおさか東線の全線開業で奈良方面との行き来が便利になったこともあり、ビジネスと観光の両面で一層のホテル需要が見込める」と話す。

大阪・関西万博の開催が決まった大阪ベイエリアも、地下鉄の延伸などを見越し、路線価がじわりと上昇している。大阪市住之江区の人工島、咲洲(さきしま)のコスモスクエア駅前は18年比4.3%増の12万円と、3年ぶりに上昇した。

大阪国税局は19年、万博の会場予定地である大阪市此花区の人工島、夢洲(ゆめしま)の14地点で新たに路線価を設定した。同局は「万博の跡地利用として発展が見込まれる」と説明する。

大阪府・市はカジノを含む統合型リゾート(IR)の夢洲への誘致を目指す。大手不動産の担当者は「IRの動向次第で大阪ベイエリアの人気はさらに高まるだろう」と予想する。

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