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インフラ開発で債務配慮 G20首脳宣言要旨(1)

20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)で、29日に採択された首脳宣言の要旨は以下の通り。

我々は世界の経済成長を促し、デジタル化に代表される技術進歩がすべての人々に恩恵を与えるよう協力していく。成長の好循環を実現すべく、不平等に対処して人々が潜在能力を発揮できる社会の構築をめざす。経済、社会、環境、人口動態などの諸問題に対処する。

貿易摩擦がリスク

世界経済は一見安定しており、2019年後半から20年にかけて徐々に上向く見込みだ。ただ成長率は低く、下方リスクが残っている。とくに貿易と地政学的な摩擦が増している。現状では国内総生産(GDP)に占める債務比率に留意しつつ、金融政策は機動的かつ経済成長を志向したものであるべきだ。

経常収支の不均衡は引き続き大きい。サービス収支や所得収支など、経常収支の諸項目を点検していく必要がある。

人口動態の変化はG20諸国の課題で、金融から労働まで多くの政策対応が求められる。金融包摂を促すため「高齢化と金融包摂のためのG20福岡ポリシー・プライオリティ」を承認する。

G20茨城つくば貿易・デジタル経済相会合の結果も歓迎する。

自由で公正、無差別的で透明、予見可能で安定した貿易環境となるよう努力し、開かれた市場を保っていく。世界貿易機関(WTO)がより良く機能するよう改革も進める。2国間の貿易協定や地域的な自由貿易協定(FTA)は、WTOと整合的なものだと認識する。

データ流通促す

イノベーションは経済成長の重要な原動力で、我々はデジタル化や新技術の普及を進める。日本政府の「ソサエティ5.0」で注力する「人間中心」の未来社会をめざす。

国際的なデータ流通は生産性の向上や持続的な発展に寄与する。法的な枠組みを国内外で尊重する一方、各国・地域の法的枠組みが相互で機能できるよう協力を進める。人工知能(AI)を秩序だった責任の取れる方法で活用することも、持続可能な開発目標(SDGs)に役立つ。

インフラ開発で債務配慮

「質の高いインフラ投資に関するG20原則」は、各国共通の戦略的な方向性となる。インフラ開発を進めるには、公的ファイナンスの持続可能性を担保し、建築物のライフサイクルコストを考慮し、環境・社会的影響にも配慮する必要がある。

国際的な金融のセーフティーネットを強化するには、国際通貨基金(IMF)が主導的な役割を果たす。IMFにはクオータ(出資割当額)の検討状況について19年の年次会合までに結論を出すとともに、ガバナンス改革なども要請する。

世界の債務について、債務者と債権者双方の努力が重要だ。公的、民間の両方が債務の透明性と持続可能性を改善する必要がある。IMFと世界銀行には、債務の状況報告や債務者の対応能力を向上するよう求める。債務について、各国の自発的な自己評価が完了したことは歓迎したい。

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