トランプ氏が訪韓 金正恩氏との再会焦点に

2019/6/29 20:26
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【ソウル=鈴木壮太郎】トランプ米大統領は20カ国・地域首脳会議(G20サミット)出席に伴う訪日日程を終え、29日に訪韓した。30日には南北の非武装地帯(DMZ)を訪問する予定で、そこで北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との再会が実現するかが最大の焦点だ。

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トランプ氏は29日午後7時すぎにソウル近郊の烏山米空軍基地に到着、韓国大統領府に向かい、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との夕食会に臨んだ。

30日は午前にサムスン電子や現代自動車など韓国財閥トップとの懇談会に出席した後、文氏と会談する。両氏の会談は4月のワシントン以来で、8回目だ。

最大の焦点は30日午後に予定しているDMZ訪問だ。トランプ氏は29日、ツイッターで「もし金委員長がこれをみていたらDMZで会い、握手してあいさつする!」と投稿した。

トランプ氏のツイートに北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官は29日、「公式提案を受けていないが、トランプ大統領がいうように分断線で朝米首脳の面会が実現すれば、両首脳間の親交をさらに深め、両国関係の進展に意味のある契機になる」と応じた。

トランプ氏を迎える文氏は非核化問題で米朝の「仲介役」を果たせるかの正念場となる。北朝鮮の朝鮮中央通信は27日、外務省の米国担当局長の談話として「当事者は我々と米国だ。南朝鮮(韓国)当局が口出しする問題ではない」と伝えた。

北朝鮮は南北経済協力の中核である開城工業団地と金剛山観光事業の再開を求めているが、国連安保理の経済制裁を順守せざるをえない韓国が踏み切れないことに失望している。

米韓の懸案では、米中が火花を散らす次世代通信規格(5G)を巡る問題でトランプ氏が韓国に対して中国の華為技術(ファーウェイ)の通信機器を使わないよう圧迫するかにも注目が集まる。

韓国は5Gを巡り米中の板挟みに遭っている。韓国移動通信3位、LGユープラスが5Gの基地局にファーウェイ製品を使っており、ハリス駐韓米大使が強く再考を促している。

トランプ氏は29日の記者会見で米国企業がファーウェイに製品を供給することは認めると語った。ただ、同盟国が5G通信網にファーウェイ製を使うのを許すかは別問題だ。トランプ氏が問題をやり玉に挙げれば韓国政府も動かざるを得なくなる可能性もある。

トランプ氏が在韓米軍の駐留経費のさらなる負担増を持ちかけるとの観測もある。韓国はトランプ氏からの増額圧力を受け、2019年は負担額が初めて1兆ウォン(約930億円)を超えた。踏み込んだ発言があれば文氏は苦しい立場に立たされる。

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