2019年8月24日(土)

北関東路線価、再開発進む高崎が2桁の上昇率

2019/7/1 11:00
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関東信越国税局は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2019年分の路線価(1月1日時点)を発表した。北関東3県の平均下落率はいずれも縮小した。3県の25税務署管内の最高路線価は前年と同数の5地点で上昇した。横ばいの地点は14と2つ増えた。再開発や人口増が続く都市部の地価は下げ止まる一方、旧市街や山間部の地価下落は続いている。

上昇率が最高だった高崎市八島町

県別の平均下落率は茨城が0.4%(18年は0.7%)、栃木が0.4%(同0.8%)、群馬が0.4%(0.7%)だった。上昇したのは茨城が3地点(18年は2地点)、群馬が2地点(同3地点)の計5地点だった。上昇地点のなかった栃木でも、横ばいは6地点と1つ増えた。

再開発が地価上昇をけん引している。群馬の高崎市八島町は上昇率が13.5%と3県で最大だった。JR高崎駅西口に位置し、周辺で芸術劇場や大型コンベンション施設の開業を控える。不動産鑑定士の津久井伸昭氏は「狭いエリアで再開発が進んでおり、波及効果がみられる」と指摘する。

東武鉄道太田駅周辺でもロータリーの整備やマンション開発などが相次ぎ、太田市飯田町は5年連続の上昇となった。

栃木は上昇地点はないものの、「JR宇都宮駅東側の次世代型路面電車(LRT)の沿線周辺や再開発が進むJR小山駅の地価は上昇傾向にある」(不動産鑑定士の鈴木健司氏)。パルコ撤退の影響が懸念される宇都宮市馬場通り2丁目は4年連続の横ばい。周辺ではマンション用地として需要がみられるという。

茨城ではつくばエクスプレス(TX)沿線のつくば市吾妻1丁目と守谷市中央1丁目に加え、ひたちなか市勝田中央も横ばいから上昇に転じた。駅前にあたり、周辺人口の増加に伴って「飲食関係のテナント需要が伸びている」(不動産鑑定士の外山茂樹氏)という。

地価低迷が続いていた県庁所在地でも明るい兆しが見えている。18年まで26年連続で下落していた水戸市宮町1丁目は横ばいに転じた。外山氏は「長年の下落で値ごろ感が出ているのに加え、駅前の利便性などが見直されている」とみる。

横ばいだった前橋市本町2丁目も「市の中心部活性化策の効果でマンション開発などが進み、店舗や事務所の需要も高まっている。今後、地価は上昇するだろう」(津久井氏)。

一方で、クルマ社会の北関東では郊外の幹線道路沿いに商業施設が集まり、客足を奪われた旧市街の地価は下落が続く。津久井氏は今後の見通しについて「上昇が続く都市部と下落の激しい山間部で二極化がさらに進むだろう」と話した。

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