2019年8月21日(水)

コンビニ24時間見直しなど議論 経産省が検討会 大手各社と妥協点さぐる

2019/6/28 22:00
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経済産業省は28日、24時間営業の見直しなどコンビニエンスストア業界の課題を議論する検討会を立ち上げた。コンビニ大手各社や全国のフランチャイズチェーン(FC)加盟店オーナーなどに聞き取り調査し、2019年度内に中間報告をまとめる。公正取引委員会による独占禁止法の適用が焦点となるなか、自主改善を進める大手各社とオーナーの妥協点をさぐる。

「コンビニの成長を支えてきた環境は大きく変化しつつある」。検討会の冒頭に寄せたビデオレターで、世耕弘成経済産業相はこう指摘した。検討会は5回程度開催し、来年1月にも中間報告をまとめる。実態把握を進めるため、今夏には全国の加盟店オーナーや利用者などへの聞き取り調査も実施する。

検討会では、参加した有識者からコンビニのビジネスモデルが時代に合わない部分があるとの指摘があった。「加盟店オーナーとの利益配分のあり方を見直すべきでは」との意見も出た。

コンビニ業界では、人手不足に伴う人件費の高騰でFC加盟店の収益が悪化し、加盟店オーナーの不満がくすぶっている。今年2月には大阪府東大阪市のセブン―イレブン・ジャパンの加盟店オーナーが営業時間の短縮を強行し、24時間営業を巡る問題が表面化した。

検討会がまとめる中間報告はコンビニ本部に改善を促す提言が盛り込まれる見通しだが、法的な拘束力はない。今後の焦点となるのは公取委の所管する独禁法だ。公取委は24時間営業について、コンビニ本部側がオーナーからの見直し要請を一方的に拒否すれば「独禁法違反の可能性は排除できない」(山田昭典事務総長)との見解を示している。

09年、公取委は弁当などの見切り販売を不当に制限していたとしてセブンイレブンに排除措置命令を出した。経産省は検討会での議論を通じてコンビニ各社に自主対応を促し、不満のあるオーナーとの妥協点をさぐる狙いがあるとみられる。

検討会での議論を先回りする形で、コンビニ各社は加盟店への支援策を打ち出している。既存店客数の減少や人手不足の深刻化への危機感があるためだ。セブンイレブンやファミリーマートは今春以降、時短営業の実験を始めている。深夜時間帯を閉店した場合の売り上げや店舗運営への影響を確認する狙いだ。

FC契約では、商品を仕入れて売れ残った場合に生じる損失は大部分を加盟店側が負う。売れ残りが減れば加盟店の収益改善につながる。

廃棄を減らすためローソンは6~8月、愛媛と沖縄の店舗で販売期限の迫った弁当などを購入すると共通ポイントを100円につき5ポイント還元する実験をしている。セブンイレブンも今年秋から同様の取り組みを開始する。7月中に、全国の直営店20店で還元幅を7%や10%にする実験を始める。

省人化につながるセルフレジの導入を加速したりするなど、各社は店舗運営の支援を急ぎオーナーの不満をやわらげたい考えだ。

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