2019年9月15日(日)

「3つの危機、G7で協議」マクロン仏大統領講演

G7首脳会議
G20サミット
2019/6/27 19:06
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来日中のフランスのマクロン大統領は27日の講演で「世界はグローバル化、デジタル化、気候変動という3つの危機に直面している」と警鐘を鳴らした。国や企業、投資家、国際機関などが参画する枠組みをつくる必要があるとして、仏が議長国を務める8月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で協議する考えを示した。

講演するマクロン仏大統領(27日午前、東京都江東区の日本科学未来館)

20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)で訪日したマクロン氏は、日本経済新聞社と在日フランス大使館が共催した日本科学未来館(東京・江東)でのイベントで講演した。

「社会の不均衡、国ごとの不均衡、大陸間の不均衡が耐えがたくなっている」。マクロン氏はまず、グローバル化による人々の格差を問題視した。富の集中ではなく社会的弱者に目配りする「包摂的な成長」を進めるべきだと指摘した。アフリカの女性起業家支援を例に挙げ「企業や投資家は新たな存在意義を見いだすべきだ」と訴えた。

第二に、あらゆるモノがネットにつながるIoTや人工知能(AI)など、デジタル技術の発展が「社会を不安定にする」と強調した。AIが人の仕事を奪うとの不安も根強い。

マクロン氏は「前向きな技術革新を起こすには、どんな倫理観を持つべきかという共通のルールが必要だ」と指摘した。各国の専門家が集い、独立した形で政府に助言する組織「人工知能に関する政府間パネル(IPAI)」を設置し「人間中心」の開発や利活用を進める必要があるとした。

第三の危機として気候変動を挙げた。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの米国の離脱表明など、足並みはそろわない。「多国間主義は危機にある。反対する一部の人を長々と待たず、参加したい人を募るべきだ」と強調した。

マクロン大統領は今回が就任後初めての訪日となる。26日には安倍晋三首相と会談し、海洋分野などの日仏協力の工程表を発表した。27日には大統領夫妻が天皇、皇后両陛下と皇居・宮殿で会見した。

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