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かんぽ生命、1.9万件乗り換えできず 不利益販売調査へ

2019/6/28 2:00
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かんぽ生命では保険金上限額が2000万円と決まっており、新旧の契約を併存させにくかったという

かんぽ生命では保険金上限額が2000万円と決まっており、新旧の契約を併存させにくかったという

かんぽ生命保険は27日、顧客が新しい保険契約に乗り換えできずに不利益を受けた事例が約1万9千件にのぼると発表した。販売が適切だったかを調べたうえで、問題があれば旧契約に戻す救済策を取る。同社では旧契約を解約した後に新契約を結ぶことが多い。健康状態によっては新契約を結べずに保険のない状態になった顧客らに対応する。募集方法も見直す。

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顧客が旧契約から新契約に乗り換えできなかったのは1万8900件(申込期間は2014年4月から19年3月まで)あった。本来は契約乗り換えの必要がなく、特約の切り替えで済んだ可能性がある契約も約5千件(17年10月以降)あった。

顧客が受けた主な不利益は新しい保険契約の引き受け謝絶だ。旧契約を解約した後、健康状態や病気を理由に新しい保険契約に乗り換えられず、保障を失った。さらに新契約を結んだ後、既往症などを正確に伝える義務に違反して契約を解除されたり、新契約を結ぶ前にかかった病気を理由に保険金が出なかったりした例もあった。

かんぽ生命は不利益販売の可能性がある約2.4万件について、新旧契約の乗り換え時に不利益事項の説明が十分だったかを含めて販売が適切だったかを調査する。問題があれば、顧客の意向も踏まえ、旧契約に戻す。旧契約を解約した時の返戻金をかんぽ生命に返すといった対応を顧客に求める可能性もある。

同社は24日、18年11月の単月の契約分で約5800件の不利益な乗り換えが見つかったと公表した。その後、顧客の苦情や照会を受け、病院のカルテの保存期間でもある過去5年分の契約に調査したところ約2.4万件にのぼることが判明した。

かんぽ生命は27日に「募集の手続き自体はきちんとしている」(室隆志執行役)と説明したうえで「不適切な販売」にはあたらないとの考えをあらためて示した。募集時の説明が不十分だった事例などが調査で明らかになれば担当者の「処分も検討する」とした。

生命保険の契約では、例えば新商品や保障内容を広げた特約が発売された後に、既存の契約を新しい契約に切り替える販売手法(転換)が多い。契約者は保障内容を見直せるメリットがある一方、加齢で保険料が高くなったり、低金利で予定利率が低下したりして、不利益を受ける例もある。

かんぽ生命は「転換」の仕組みを持たず、旧契約を解約した後に、新契約に入り直す「乗り換え」で対応している。かんぽ生命では保険金の上限額が2千万円と決まっており、新旧の契約を併存させにくいためだ。新旧の契約に切れ目が生じるという課題があった。

募集方法も見直す。不利益販売の背景には、保険を販売する郵便局職員への過大な営業ノルマの存在があったとも指摘される。日本郵政の長門正貢社長は24日の記者会見でノルマを軽減する意向を示した。旧契約を解約せずに契約を見直せるように契約転換制度を導入する。だが、システム対応が必要で「数年かかる」(室氏)としている。

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