アップル、自動運転の米スタートアップを買収

2019/6/27 11:52
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【シリコンバレー=中西豊紀】米アップルが、米スタンフォード大学の人工知能(AI)研究者らが設立した自動運転のスタートアップ企業を買収したことが26日、分かった。アップルは独自に自動運転技術の開発を進めているが、グーグルなどのライバルと比べて進捗が遅れている。今回の買収は巻き返しに向けた人材取り込みの一環といえそうだ。

アップルは買収で自動運転分野への対応を急ぐ=ロイター

カリフォルニア州マウンテンビュー市に本社を置いていた「ドライブ・エーアイ」を買収した。アップルが明らかにした。金額などの詳細は開示していない。

ドライブ・エーアイは2015年にスタンフォード大のAI研究所(通称SAIL)の卒業生らが立ち上げた。SAILに所属し、中国・百度(バイドゥ)でチーフサイエンティストをつとめたことでも知られるアンドリュー・ング氏が取締役に入るなど、AI技術の高さが強みで推定企業価値は一時2億ドルにのぼっていた。

近年はテキサスで自動運転ミニバンを使ったライドシェアの実験を進めていたが「19年春から身売りの噂が出ていた」(SAIL関係者)。複数企業が買収に名乗りをあげたなかでアップルが競り勝ったとみられている。

今回の買収に伴いドライブ・エーアイはシリコンバレーの本社を閉鎖。同社が政府に提出した資料によると6月末で90人の従業員を解雇するとしている。アップルの買収はドライブ・エーアイの主要な開発エンジニアだけを社内に取り込むことが狙いだったもようだ。

アップルは社内に「タイタン」の名称で自動運転の開発チームを抱えている。ただ、グーグルやゼネラル・モーターズ(GM)などが公道試験を進めて実績を伸ばす一方で、アップルは目立った成果を公表できていない。

今回の買収はアップルがなお自動運転開発を重視していることの表れだ。資金力はあるだけに、さらなる人材獲得や企業買収を続ける可能性もありそうだ。

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