沖縄戦学徒の遺書、後世へ 修復で寄付募る同窓会

2019/6/27 9:47
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74年前に日米両軍が激突した沖縄戦で、鉄血勤皇隊として動員された沖縄県立第一中学校(現在の首里高校)の元学徒らの遺書を修復し、後世に残す取り組みが進んでいる。学徒動員された県内21校のうち、学校側が生徒らに遺書を書かせたのは同校だけとされる。卒業生らでつくる養秀同窓会は修復費の寄付を呼び掛けている。

元学徒の遺書のレプリカを手に、修復のための寄付を呼び掛ける宮城政三郎さん(左)ら=共同

同窓会によると、遺書は米軍上陸後の1945年4月上旬、約200人が家族に宛てて書いたもの。便箋や作文用紙に「決死敢闘悔いなし」「父母兄弟の顔が見たくてたまりません」などの文言が並ぶ。氏名を記した封筒の中には、頭髪や爪を同封したものもあった。

戦火が激しくなり、同校職員は沖縄本島南部で、つぼに入れて地中に埋めた。終戦後の47年に掘り返され、遺族へ届けられたり、同窓会が一部を保管したりしてきた。

執筆から70年超を経て傷みが激しくなった遺書を修復し、展示用の複製を作る取り組みを、同窓会は2016年から開始。これまでに遺書14通を修復した。あと十数通が残っているという。

疎開で動員を免れたが学友を亡くした宮城政三郎さん(90)は「年端もいかぬ少年がどんな気持ちで戦場に臨んだかが伝わる、貴重な史料だ」と語った。

修復に必要な総費用は700万円だが、集まった寄付は約360万円にとどまる。同窓会は来年12月までの作業完了を目指している。〔共同〕

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