2019年8月20日(火)

国民年金、18年度の納付率68% 保険料の免除・猶予4割

2019/6/27 10:18
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厚生労働省は27日、自営業者らが入る国民年金について、保険料の納付率が2018年度は68.1%だったと発表した。日本年金機構の徴収強化などで前年度に比べ1.8ポイント上昇した。改善は7年連続。ただ、低所得などで保険料を免除・猶予されている人は納付率の計算から除外されている。免除・猶予を含めた実質的な納付率は40.7%にとどまる。

国民年金は自営業者やフリーターらが加入する。加入者は1471万人にのぼる。会社員が入る厚生年金が給与天引きで保険料を納めるのに対して、加入者が年金機構に自分で支払う仕組みだ。1カ月あたりの保険料は1万6410円だ。40年間納めると月6万5008円の年金を受け取れる。

保険料の納付状況をみると、納付者は全体の5割にとどまり、免除や猶予されている人は4割近くいる。未納も1割いる。低所得者や学生などの保険料を免除・猶予している人は614万人にのぼる。

納付率は1996年度までは全体で80%を超えていた。非正規労働者の増加に伴って下がり続け、11年度に58.6%と過去最低となった。納付率は徴収業務を担う年金機構が納付の呼びかけ強化や強制徴収の対象になる年収の引き下げ実施で改善はしているが、依然として低水準だ。

納付率は都道府県別にみるとかなり開きがある。最も高かったのは島根で81.1%で、富山や新潟も80%を超えた。最も低かったのは沖縄で51.2%だった。

公的年金を巡っては、年金に頼った生活設計だと老後に2000万円が不足するとした金融庁審議会の報告書が話題になった。試算は月20万円近い年金収入のある厚生年金の加入者を前提にしたものだ。国民年金のみの場合、保険料を満額納めていたとしても老後に備える資金はもっと多くなる可能性が高い。

国民年金の加入者は制度創設時、定年のない自営業者や農家が中心だった。ところが非正規労働者の増加などに伴い、加入者の属性は大きく変わった。40年間全額免除の場合は、受け取れる年金は半額となる。将来年金だけでは生活できず、生活保護に頼る高齢者が大幅に増える恐れがある。

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