2019年7月18日(木)

G20の影響、全国に拡大 物流停滞や和食店休業…
お中元にも打撃「我慢するしかない」

G20サミット
関西
社会
2019/6/27 11:00
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20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の開催に伴う市民生活への影響が開催地の大阪市から全国に広がっている。大規模な交通規制による物流の停滞や高速バスの運休が拡大。大阪では鮮魚の入荷が困難となり休業する料理店も出ている。警備強化のため首都圏の駅でもコインロッカーやゴミ箱が封鎖された。市民からは「閉幕まで我慢するしかない」との声も漏れる。

G20に伴う配達日程の変更を知らせる高島屋大阪店の中元会場(26日、大阪市内)

G20に伴う配達日程の変更を知らせる高島屋大阪店の中元会場(26日、大阪市内)

生鮮の仕入れストップ

「魚の仕入れが厳しい」。大阪府吹田市の和食店は27~30日の臨時休業を決めた。和歌山で朝取れた鮮魚を使う料理が売り物。しかしG20大阪サミットの期間中は、大規模な交通規制で業者から配送が難しいと告げられた。直送のマダイなど鮮魚が手に入らなくなれば「通常通り営業できない。打撃は大きいが、食材がそろわない以上仕方ない」と男性店主は嘆く。

東京・有楽町にある和歌山県のアンテナショップ「わかやま紀州館」。この時期は生産量日本一のウメや、西日本最大の産地で知られるモモが人気だが、「配送が1~2日遅れる可能性があり、デリケートな農産物なので入荷を見合わせた」(担当者)。次にモモが店頭に並ぶのは7月2日になりそうだという。

首都圏の駅でも

26日午後のJR東京駅。さいたま市に住む大学4年の男子学生(22)が「使用中止のお知らせ」と書かれた紙が貼られたコインロッカーの前で、アウトドア用の大型リュックを背負ったままぼうぜんとしていた。

都内で友人と遊んだ後、内定先の企業の懇親会に向かう途中だった。「社員と会うので派手なリュックを預けようと思っていたのに」と困惑。「手荷物を預かるサービスをしている所はないか」と地下街に向かった。

JR東日本は首都圏の主要駅など計109駅でコインロッカーやゴミ箱を順次閉鎖。JR西日本も既に近畿の主要駅でコインロッカーとゴミ箱の使用を停止。海外ではサミット開催地から遠く離れた地域でテロが起きた例もあり、JR各社は厳戒態勢で臨む。

新幹線で新大阪駅に向かう途中という都内在住の男性会社員(34)は「ゴミ箱が急になくなると不便」と話す。2日前にも日帰りで大阪に出張したが、到着後に駅のゴミ箱が使えず、捨てられない弁当の空箱を手に持ったまま移動を続けた。「車内で食べる駅弁を毎回楽しみにしているが、今回は我慢」と話した。

運送会社ではG20大阪サミット前後に大阪発着の荷物の日時指定を断る動きも拡大。影響は中元シーズンが始まった百貨店にも広がる。

大勢の客でにぎわう高島屋大阪店(大阪市)では、上司宛ての中元を探しに来た大阪市内の会社員女性(46)が「上司より早く届けばいいのだが」と心配そうに話した。同店は26日~7月3日まで中元の配達を休止。会場では複数の立て看板で、G20開催に伴う配達日程の変更を伝えていた。

高速バスも変更

大阪から東京や名古屋、四国などに向かう高速バスも運休や迂回運行を余儀なくされている。高速バス大手のウィラーエクスプレス(東京・江東)は27~30日まで大阪市内の停留所を閉鎖。26~30日に大阪を出発する520便のうち194便を運休し、196便の経由地を京都などに変更する。南海バス(堺市)も同期間、大阪・難波の停留所を閉め、計277便の運行休止を決めた。

名古屋と大阪を結ぶ高速バスを運行するジェイアール東海バス(名古屋市)も27~30日まで夜行バスを除く全ての便を運休する。

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