2019年8月25日(日)

米主導のパレスチナ支援会議、資金拠出の表明なく閉幕

2019/6/27 4:19
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【マナマ=飛田雅則】米国が中東のバーレーンの首都マナマで開いたパレスチナ支援を協議する会議は26日、2日間の日程を終え閉幕した。パレスチナなどに10年間で計500億ドル(約5兆4000億円)を投資するとした経済支援策が話し合われる予定だったが、参加国から資金拠出の表明はなかった。パレスチナは米国の支援策を拒否しているため、国際社会も表明できなかったもようだ。和平の道のりは険しくなっている。

米主導のパレスチナ支援会議が26日に閉幕した=ロイター

「パレスチナを見捨てない」。トランプ政権で中東和平を担当するクシュナー上級顧問は会議で強調した。インフラ整備や産業振興など支援策を事前に公表したが、資金拠出に言及しなかった。その理由について米政権関係者はロイター通信に「政治的な解決が達成された場合に限り、経済支援が実行される」と語った。

支援策の実現には困難が伴いそうだ。米国の和平案はエルサレムの地位など政治分野と、先行発表された経済分野の2本建て。トランプ政権は首都認定したエルサレムに米大使館を移転するなどイスラエルに肩入れする。11月にも政治分野も発表される見通しだが、パレスチナは「パレスチナ国家の樹立」が盛り込まれないとみて、米国を和平の仲介役として拒否している。

会議でサウジアラビア財務相はパレスチナ支援の重要性を強調したが、資金拠出を表明しなかった。サウジ同行筋は日本経済新聞に、「パレスチナ側が受け入れを拒否している状況では資金提供は難しい」と語った。

さらに湾岸諸国や欧州などは、中東和平でパレスチナ国家の樹立を支援してきた経緯がある。政治問題を先送りした状態で、巨額の資金支援を表明することは難しい。2014年に頓挫した和平交渉が再開される可能性は低い。

会議には米国が支援への協力を期待するサウジなど湾岸諸国や欧州の各国、国際機関、企業関係者らが出席した。和平の当事者であるパレスチナは参加を拒否。政治色を薄めるためイスラエル政府は招待されず、企業関係者のみが参加した。今後のパレスチナの経済振興の見通しなどについて意見交換した。

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