2019年9月19日(木)

墳丘飾る石、王族の墓か 奈良の平野塚穴山古墳

2019/6/26 17:45
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奈良県香芝市の平野塚穴山古墳(7世紀後半)で墳丘を覆った石が見つかったと香芝市教育委員会が26日までに発表した。石は近くの二上山の凝灰岩。一部が平らにカットされており、築造当時はカットした面が表面になるよう並べられたとみられ、装飾用と推定できるという。この石で覆うのは天皇陵と考えられる古墳でしか確認されていないことから、王族の墓である可能性が高まったとしている。

墳丘を覆った石が見つかった平野塚穴山古墳(奈良県香芝市、同市教委提供)=共同

古墳は石室の入り口が露出し、過去の調査の際に漆で塗り固めた最高級のひつぎの破片などが見つかっている。近くには6世紀後半~7世紀後半の古墳群や寺の跡があり、同古墳も同じ有力氏族のものと推定され、斉明天皇の父茅渟王(ちぬのおおきみ)の墓とする説が有力だという。

今回の調査では、墳丘斜面から大きさが15~30センチほどの装飾用とみられる石が約20点出土。石室の石には築造の際に工具を挿入したとみられる「てこ穴」もあった。墳丘は高さ約5.4メートルの2段築成であることも確認した。

二上山の凝灰岩を墳丘に張り巡らす古墳は、斉明天皇が葬られたとされる牽牛子塚(けんごしづか)古墳(奈良県明日香村)と、天武・持統天皇陵に指定される野口王墓古墳(同村)の2例しか知られていない。てこ穴は壁画で名高い高松塚古墳やキトラ古墳(いずれも同村)にもあり、同じ石工集団によるものと考えられるという。

香芝市教委の下大迫幹洋副主幹は「遠い飛鳥地域に集中する王陵級古墳に限って見られる特徴を備えており、被葬者は王族である可能性が極めて高い。てこ穴は高松塚古墳などの方がきれいに開けられており、平野塚穴山古墳での技術が発展したのでは」と話した。現地公開は30日午前11時~午後3時。〔共同〕

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