カゴメ、手のひらで野菜不足を判定 企業・自治体向け

カゴメは手のひらをセンサーに当てるだけで野菜の摂取量を測れる機器を企業や自治体向けに貸し出す。7月1日からサービスを始める。野菜や果物に含まれる色素が体内にどれくらいあるかを数十秒で読み取り、野菜摂取の充足度を120段階で表示する。「健康経営」に取り組む企業や住民の健康増進が課題となっている自治体向けに売り込む。
測定機器の「ベジチェック」は、ドイツの光学機器メーカーと共同で開発した。発光ダイオード(LED)センサーが付いており、タブレットにつないで使用する。手のひらにLEDの光を当て、野菜や果物に含まれる色素「カロテノイド」の量を測定し、野菜の充足度を表示する。そのうえで日々の野菜摂取量を導き出し、1日の野菜摂取量の概算値を示す。
タブレット上では野菜の充足度を0.1~12までの120段階で表示する。同社によると、平均値は5.5だという。
販売形態はレンタル(1日、1週間、1カ月)とリースが基本。カゴメが企業向けに実施している有料の健康セミナーで参加者に使ってもらうことも想定している。料金はレンタルの場合、1日税別3万円。売り上げ目標は開示していない。
日本人は男女とも野菜不足が指摘されて久しい。厚生労働省によると、成人の野菜摂取量は1日当たり288グラム。目標値の350グラムには届いていない。