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大崎事件の再審開始認めず 最高裁決定

鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」で殺人罪などに問われ、懲役10年が確定し服役した原口アヤ子さん(92)の第3次再審請求の特別抗告審で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は26日までに、再審開始を認めた鹿児島地裁と福岡高裁宮崎支部の決定を取り消し、再審請求を棄却する決定をした。25日付。

原口さんと同様に再審請求を申し立てていた元夫(故人)についても再審開始決定を取り消し、請求を棄却した。地裁と高裁が再審開始を認めたのに、最高裁が取り消すのは初とみられる。

再審請求では「首を圧迫された窒息死ではなく、転落事故などによる出血性ショック死の可能性がある」とする弁護側の新たな法医学鑑定や、原口さんの関与を認めた親族の供述の信用性を否定する心理鑑定の評価が争点となった。

第1小法廷は決定で、被害者の遺体が腐敗していたため、事件当時の解剖では限られた情報しか得られなかったと指摘。弁護側が新証拠とした解剖時の写真に基づく新たな法医学鑑定は基礎となる情報に問題があるとして、「死因や死亡時期について、決定的な証明力があるとまではいえない」と判断した。

共犯者や親族の供述は客観的状況と整合しているとも指摘。法医学鑑定や心理鑑定などの新証拠を考慮しても確定判決の事実認定に合理的な疑いを抱かせるものとはいえないとし、「新証拠は、無罪を言い渡すべき明らかな証拠には当たらない」と結論づけた。

事件は79年10月、大崎町で農業の男性(当時42)が遺体で見つかり、男性の義姉だった原口さんと元夫らが殺人や死体遺棄の罪で起訴された。原口さんは捜査段階から一貫して関与を否定したが、81年に最高裁で懲役10年が確定した。

原口さんは服役後の95年に再審請求した。2002年に鹿児島地裁が再審開始を認めたが、その後福岡高裁宮崎支部が取り消し、最高裁もこれを支持。その後の第2次再審請求も退けられた。

15年に申し立てた3度目の再審請求では、鹿児島地裁が17年6月に再審開始を認め、福岡高裁宮崎支部も18年3月の決定で地裁決定を支持。検察側が不服として最高裁に特別抗告していた。

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