米特別検察官、ロシア疑惑で議会証言へ

2019/6/26 11:27
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【ワシントン=中村亮】ロシア疑惑の捜査を担当したモラー米特別検察官が7月17日に議会下院の公聴会に出席することが25日、明らかになった。当初は拒否する姿勢を示したが、下院が証言を強制する召喚状を出したため応じる方針に転換した。トランプ大統領がロシア疑惑捜査を妨害した疑いに関し、どのような言及をするかが最大の焦点となる。

モラー米特別検察官はトランプ大統領が疑惑捜査を妨害した疑いに関して刑事責任を問うべきか判断を示さなかった(5月、ワシントン)=ロイター

下院司法委員会と情報特別委員会が25日、モラー氏が議会証言に応じることで合意したと発表した。野党・民主党のジェロルド・ナドラー司法委員長は声明で「米国民はトランプ氏の捜査妨害の疑いなどについて特別検察官から話を直接聞きたいと訴えてきた」と指摘し、モラー氏の公聴会出席を歓迎した。

モラー氏は2016年の大統領選にロシアが介入した疑惑を捜査し、19年3月に捜査報告書をまとめた。5月末には「報告書が私の議会証言そのものだ」と強調し、公聴会には出席しない方針を示していた。一方で、議会は捜査の過程や報告書の解釈を聴取する必要があるとして、モラー氏に対して25日付で召喚状を出していた。

モラー氏はトランプ氏の選挙陣営がロシア政府と共謀した疑いと、トランプ氏が疑惑捜査を妨害した疑いを捜査した。報告書では共謀疑惑を「シロ」と断定する半面、捜査妨害の疑いについて「大統領が罪を犯したと結論づけないが無罪を証明したものでもない」と指摘。刑事責任を問うべきか明確な判断を下さなかった。

議会証言では、モラー氏が捜査妨害に関する判断を示さなかった理由が焦点になる。司法省には現職大統領を起訴しない慣習があり、モラー氏もこれに従っていた。仮にトランプ氏の起訴に十分な証拠を集めたが、司法省の慣習が妨げとなり起訴を見送っていればトランプ氏の捜査妨害の疑いが一気に再燃する可能性がある。

ただモラー氏が報告書で触れていない内容に公聴会で言及するかは不透明だ。モラー氏はトランプ氏の責任を問うのは大統領弾劾の権限を付与された議会だとの見方を報告書で示した。5月末に初めて記者団に対して捜査結果を説明した際も報告書以外の内容を話すのは不適切だとして質問を受けなかった。

モラー氏の証言内容は、トランプ氏を弾劾すべきかをめぐる議会の判断材料となる。民主党内では左派勢力を中心に弾劾を求める声が強まっている。民主党執行部のペロシ下院議長は弾劾に慎重な姿勢を崩していないが、モラー氏の証言を踏まえて改めて判断を迫られる。

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