2019年7月17日(水)

心愛さん虐待死、母に猶予判決 千葉地裁

社会
2019/6/26 11:10 (2019/6/26 13:04更新)
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栗原心愛さんが死亡した虐待事件で、母なぎさ被告の判決公判の傍聴券を求めて並ぶ人たち(26日午前、千葉地裁前)=共同

栗原心愛さんが死亡した虐待事件で、母なぎさ被告の判決公判の傍聴券を求めて並ぶ人たち(26日午前、千葉地裁前)=共同

千葉県野田市立小4年の栗原心愛さん(当時10)が1月に自宅浴室で死亡した虐待事件で、父の勇一郎被告(41)=傷害致死罪などで起訴=の暴行を制止しなかったとして、傷害ほう助罪に問われた母、なぎさ被告(32)に千葉地裁は26日、懲役2年6月、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

小池健治裁判長は判決理由で「実刑がふさわしいようにも思えた」と指摘。そのうえで保護観察付き執行猶予にしたことについて、なぎさ被告が勇一郎被告からのドメスティックバイオレンス(DV)や自身の精神障害の影響で「虐待をする勇一郎被告の支配的言動に逆らうことは難しかった」と説明した。

一方で、なぎさ被告が勇一郎被告による虐待を認識しながら「行政機関や警察に通報せず、放置した。指示を受け食事を与えなかった」と認定。「勇一郎被告に迎合した。何度も救いを求められたが、目を背けた」と指摘した。

勇一郎被告の虐待については「執拗で非人間的で、それ自体が目的化していた。(心愛さんの)絶望は計り知れない」と述べた。判決言い渡し後、小池裁判長は「心愛ちゃんのことを思いながら、社会の中で自省と反省の日々を送ってほしい」と説諭した。

5月16日の初公判で弁護側は起訴内容を争わず「DVで支配され逆らえなかった」と主張していた。

勇一郎被告は1月22~24日、下着姿の心愛さんに冷水シャワーを掛けるなどの暴行を加え、十分な食事や睡眠を与えず飢餓と強いストレスで衰弱させ、死なせたとして起訴されている。判決によると、なぎさ被告は勇一郎被告の暴行を制止しなかった。

勇一郎被告はなぎさ被告の顔を殴るなどしたとして暴行罪にも問われているが、裁判員裁判の期日は未定。

事件を巡っては、心愛さんが「父からの暴力」を訴えた学校アンケートの写しを野田市教育委員会の担当者が勇一郎被告に渡したことや、県柏児童相談所の対応が問題になっている。〔共同〕

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