合意なき離脱なら「1日95億円の損失」 英自動車業界

2019/6/26 2:27
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記者会見する英自動車工業会のホーズ会長(25日、ロンドン)

記者会見する英自動車工業会のホーズ会長(25日、ロンドン)

【ロンドン=篠崎健太】英自動車工業会(SMMT)は25日、英国が欧州連合(EU)から「合意なき離脱」になった場合、英自動車業界は1日あたり最大で約7000万ポンド(約95億円)の損失を被るとの推計を発表した。EUとの貿易に関税や通関手続きが生じたり、物流網が滞ったりして生産や販売が打撃を受ける。業界の地盤沈下が深刻になるとして円滑な離脱の実現を求めた。

ロンドンで同日記者会見したマイク・ホーズ会長は「EU離脱は明確な今ある危機だ。合意なき離脱は選択肢になり得ない」と語った。7月下旬にも就任する次期首相の最初の仕事は、摩擦のない通商関係を維持するための離脱合意を実現することだと訴えた。

2018年に英国からEU加盟27カ国に輸出された自動車は65万台で、輸出全体の53%を占めた。合意なき離脱になれば英・EU間で完成車の輸入に10%の関税が発生する。SMMTによるとEU側が英国から小型車を輸入する際の関税が年19億ポンド生じる。販売価格に転嫁された場合、1台平均で2800ポンド(約38万円)の値上がりにつながるという。EUから英国に輸入される小型車には31億ポンドの関税が発生する見通しだ。

EUから英国には1日平均1100台のトラックが、4200万ポンド相当の自動車部品を届けている。合意なき離脱になると通関作業が必要になり、搬入が滞るなど物流網が混乱するとみられている。SMMTは「英自動車業界の競争力を損なう」と懸念している。

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