5月の世界粗鋼生産5.4%増で過去最高 中国増産続く

2019/6/25 15:32
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世界鉄鋼協会が25日までにまとめた5月の世界64カ国・地域の粗鋼生産量(速報値)は、前年同月比5.4%増の1億6274万トンだった。37カ月連続のプラスで単月で過去最高だった。首位の中国が10%増の8909万トンと単月で過去最高を更新。米国も生産を伸ばした。一方、景気減速が続く欧州(欧州連合=EU=28カ国)や日本はマイナスだった。

中国の粗鋼生産量は39カ月連続のプラス。景気刺激策を背景に国内のインフラ関連の鋼材需要が引き続き伸びている。

中国では6月初旬、最大手の宝武鋼鉄集団と9位の馬鋼集団が経営統合すると発表した。政府主導の再編が過剰設備の削減につながるとの見方もある。ただ、同国の粗鋼生産量は依然として高水準が続いているようだ。

米国は5.4%増の765万トンと16カ月連続で増加した。関税の影響で輸入鋼材が減る一方で、国内の鉄鋼メーカーの増産基調が続いている。

日本は4.6%減の867万トン。生産トラブルの影響は解消したものの、大型連休に伴う電炉の稼働減少が響いた。欧州は2.8%減の1445万トンで、6カ月連続のマイナス。製造業向けの減少が続いている。

日本鉄鋼連盟の北野嘉久会長(JFEスチール社長)は中国の生産動向について「政府の景気刺激策による影響が大きい」と分析する。今後、米中貿易摩擦の長期化で中国の鋼材需要が減り、同国からの輸出が増加すれば市況を冷やすリスクもある。北野会長は「(中国からの)輸出数量がどう変化するかを注視する」と話す。(川上梓)

過去の統計データがご覧いただけます。

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