2019年7月20日(土)

相談窓口、全区市町村に 犯罪被害者支援で

社会
2019/6/21 10:32
保存
共有
印刷
その他

犯罪の被害者やその家族を支援する相談窓口が、今年4月までに全ての市区町村に設置されたことが21日、政府が同日閣議決定した犯罪被害者白書で分かった。ただ相談の専門職を置く自治体が少なく、8割の人が窓口の存在を知らないといった課題もある。警察庁は「被害者を手厚く支援できるよう啓発や周知を進めたい」としている。

相談窓口は犯罪被害者や家族を対象に、心身のケアや経済的な支援について助言する。2005年施行の犯罪被害者基本法に基づき、政府が各自治体に設置を呼びかけていた。都道府県と政令指定都市は11年度までに整備を終え、19年4月までに全国の1721市区町村でも設置を完了した。

ケアの内容や支援制度に詳しい社会福祉士や臨床心理士、精神保健福祉士といった専門職が相談に応じる窓口もあるが、こうした自治体は全体の5%にとどまる。警察庁担当者は「細やかな支援のためには専門職の配置が望ましいが、コスト面から自治体の対応にはばらつきがある」と話す。

白書によると、性暴力に遭った被害者の治療や相談に1カ所で応じる「ワンストップ支援センター」も18年10月までに全都道府県で開設された。つらい経験を何度も説明するといった被害者の負担を軽減し、警察などへの相談を支援する。政府は20年までに各都道府県に少なくとも1カ所設置することを目標として、交付金で後押しした。

一方、警察庁が事件の被害者や家族を対象に18年に実施した調査によると、事件の前から相談窓口について知っていたのは全体の7%で、事件後に知った人(12%)を合わせても2割に満たなかった。77%の人は捜査機関や行政、民間団体の支援を全く受けていなかったという。警察庁は周知を進めるためのポスターやリーフレットの作成を検討している。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。